無題４１ ページ41
コオリは、すぐに会議を終わらせて戻ってきた。
会議というより、報告会だったのかもしれない。
戻ってきたコオリの手には、真っ白な封筒。
何回も見てきたから、慣れてしまった。
宇井「はい、遺書ね」
士皇「めんどー」
夕乍「絵文字でも書いとこ」
ハイル「私もー」
皆いつもみたいな余裕。
私も特に書くことはないから、いつも適当だけど。
有馬「次はどこ？」
宇井「それが…今度は真面目に遺書を書いたほうが…」
A「何でー？」
コオリの顔は一層暗くなった。
私達、0番隊に怖いものはないのに。
コオリは何がそんなに怖いのか。
宇井「次は…SSSレートの隻眼の梟です」
ハイル「梟？かわいいしょやね」
士皇「めっちゃ強そう！」
宇井「SSSレートが、どれだけ強いか…」
A「0番隊を甘く見ちゃだめだよ、コオリ！」
バシバシと背中を叩くが、いつもみたいに怒ってこない。
それはそれで有り難いが、調子が狂ってしまいそう。
有馬「場所は？」
宇井「…A。逃げないでね」
A「…うん？」
コオリは私の目をまっすぐ見た。
そして、一息おいてから口を開いた。
宇井「………隻眼の梟の潜伏先は、20区のあんていくです」
A「そんなわけない」
宇井「一週間以内に遺書を提出してください」
A「もう一度調べてよ。ねえ…コオリ。あんていくは…あんていくは違う」
コオリは意地悪だ。
あんていくに喰種がいるはずがない。
ううん、いたよ。
トーカちゃんは喰種。
違う、きっとクインケを知っていたのは、知り合いに捜査官が居たから。
違う、あの表情は怖がっていたもんね。
違う、きっと昔クインケでイタズラをしてしまったんだ。
違う、違う、違う。
頭の中がぐちゃぐちゃになっている。
コオリ「A」
A「局長のとこに行く」
コオリ「何も変わらない。あんていくは喰種の店だ」
A「あんなに…優しい人達なのに…殺すの？」
コオリ「Aは知ってる。隻眼の梟がどれだけの捜査官の命を奪ったか」
A「…知ってるよ。でも、何で人殺しが珈琲淹れてるの。おかしいと思わないの？」
コオリ「誰を食べようか吟味してたんじゃないの？」
A「そんなこと…あの人たちが…」
有馬「A」
今までの椅子に座っていた、黙っていた有馬さんが立ち上がって、私の目の前に来た。
有馬「…捜査官をやめろ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる - 最高です！！！ (2017年9月11日 2時) (
レス) id: 0af8a34735 (このIDを非表示/違反報告)
果林(プロフ) - もうせつないし郡さん大好きだしつらいです…。更新頑張ってください！ (2017年9月7日 23時) (レス) id: 9802811aec (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - コオリちゃん尊い....！この作品最高です！！！更新頑張ってください！！楽しみに待ってます！ι(´∀`)/ (2017年9月3日 22時) (レス) id: 242ab48235 (このIDを非表示/違反報告)
狐面少女(プロフ) - コメ有難うございました！漫画でもコオリちゃんが見たいですよね！更新がんばります！ (2017年8月31日 21時) (レス) id: 1eb513d048 (このIDを非表示/違反報告)
倫(プロフ) - うわあ大量更新ありがとうございます！最近の宇井さんは目も当てられないくらい可哀想なのでここのコオリちゃんに癒されてます…！これからも楽しみにしてます(´`* (2017年8月26日 21時) (レス) id: 461a7ad2da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狐面少女 | 作成日時：2017年8月18日 1時
