[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。番外編。[月山習]

その2。 ページ9

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「やってまいりました皆の者!!」



誰に、と訊かれれば困るがとにかくあたしは誰かにこの状況をお伝えする。



「習に食べ物(人間用)を食わせてみようのコーナー!」


「いつからコーナー化したんだい!?」


「あたしはな、お前に食わせたいものがあるという読者様がいる限り、ただただ職務を全うするだけだ」


「職務ではないね!?」


「細かいことは気にすんなって。はい、いってみよー!」





4.チョココロネ



「……げっ、これ中にチョコ入ってんの」


「……これを僕に食べろと」


「うん!」



満面の笑みで頷く。


それでもやってくれるこいつには称賛の拍手を送ろう。







「はい次!」


「早すぎるよ!?」


「こんなもんはちゃっちゃと終わらすの」




5.プリン



「今のところこれでラストです」


「もうこれ以上来ないことを願うよ……」


「何言ってんだ習……」



ゆらりと立ち上がった。



「あたしはなぁ!お前の!く……頑張る姿が見たいんだよ!」


「今、苦しむ姿って言おうとしたね」


「そんなことは一切ございません」


「……」



さて、プリンです。


説明を読む。



「…ぷっちんするのか!」


「ぷっちん?」



皿の上に、プリンをぷっちんした。



「僕もやりたい」


「お前が2個食うならいいよ」


「……」



じゃあやらないってことで。




…笑いすぎて顔つりそう。



「おつっ、お疲れっ……」



肩で呼吸をしながら労う。



最高っ…だった……。



たぶんここ最近で一番笑った。


腹筋痛くなりそう。





「……本当にサディスティックな…」


「失礼な。あたしはSじゃねぇって何回も言ってんだろ」


「自覚がないのが恐ろしいね」


「はぁ?」



ぐいっと腰を引き寄せられた。


逃げようとしてももう遅い。



「今度はAが頑張ってる姿が見たいな?」


「あ、あたしいつも頑張ってるよ?」


「……」



無言で微笑む習。



「い、やだやだやだ待っていやだ」


「行くよ」



あたしの絶叫が屋敷に響いた。





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