七夕。 ページ7
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ヒナミが短冊に願い事を書いてるのを見て思い出した。
「今日七夕か……」
「そうだよ!だからAお姉ちゃんも、はい!」
そう言って短冊とペンを渡される。
願い事ねぇ……。
「考えとくね」
「うんっ。吊るしていい?」
…あ、もうここに笹飾ってるんだ。
ずっとあったのに気付かなかったぞ。連勤で疲れてんのかな。
「いいよ」
何枚か吊るされている短冊が目に入る。
…お客さんと……トーカと…入見さんと古間さんと…ニシキ書いてねーのかよ。
こういうのはあんま読んじゃいけないよね。読むけど。
「願い事ねぇ……」
「お前書いてねぇの」
「…お前も書いてないじゃん」
ニシキが言う。
はんっ、と笑った奴。
「書かねぇよ。今更願い事なんてねぇし」
「うっわ夢もくそもない奴。さすがクソニシキか」
「あ?」
ニシキから退散して、もう一度願い事を考える。
うーん……。
ふと手元に影が落ちた。
「七夕だね!」
「げ、お前来たの」
「僕はいつでもAに会いたいんだよ」
「……はいはい」
適当にあしらった。
ペンを片手に考え込む。
「……習だったら何書く?」
「Aとずっと一緒にいられるようにさ!」
「聞いたあたしがバカだった」
こいつはこんな事しか言わないってわかってたじゃん。
うーん……。
なんでこんなに悩んでるんだ?去年何書いたっけ。
記憶を掘り返す。
……金が欲しいとかそういう事しか書いた覚えがない。
今年……。色々おかしなことになったから……。
「……よし」
でかでかとペンで書いてにっこり。
「平和一番?」
「もちろん。このままみんなと過ごせたらそれでいいよ」
……七夕って、織姫と彦星だっけ。
1年に1度しか会えないんだっけ。
「…習。あたしたちも1年に1度の頻度で会おう」
「何故だい!!」
「それぐらいで丁度いい……」
「毎日、いやいつでもAに会いたい!」
「それ会ってるって言わない。ずっと一緒って言う」
「じゃあずっと一緒にいよう!」
「……外でやれ」
うんざりしたトーカの声。
それあたしも思った。
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あつき(プロフ) - エメラルドの太陽さん» ありがとうございます! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - 利沙さん» ありがとうございます〜! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - 大好き!!!!!愛してる!!!!!!!!!あつきさんもおめでとうございます!!! (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - お誕生日おめでとううううううううううううううううううううううううう (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - お誕生日おめでとうございました(*^^*)これからも月山さんを愛し続けていってください笑“おそ松さん”の2作品の更新も応援しています(¨*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 0c073fa8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつき | 作者ホームページ:http://id20.fm-p.jp/669/aui0000/
作成日時:2015年6月27日 23時