妬み。 ページ17
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突如前方に立ちふさがる誰か。
…え……帰らせろよ…。
「ごめんね、Aちゃん。私やめろって言ったんだけどさ」
「えっ、ちえちゃん?」
後ろから顔を覗かせた彼女を見て、目を丸くする。
何されるんだろ。
見た感じちえちゃんと同じ制服だから晴南か……。
「この中学生が……?」
ぐっと眉間に皺を寄せる。
「で、もういいでしょ。見れたんだし。私帰っていいかな」
「待って、なんでちえちゃん」
「ん?あぁ、なんかこのお姉さんたちがAちゃんに用があるんだって。危なさそうだったら逃げなよ。じゃあね」
「はぁ?」
二人組を睨んでいると、一人が前へ出た。
「堀さんから聞いたの。習さまの周りにいる子を」
「…しゅ……?…あぁ、月山か」
「なっ…呼び捨てなんて!」
「あたしがあいつを何と呼ぼうがオネエサンたちには関係ないでしょ」
つーか中学生相手に何やってんだこの人たち。
…ん?堀さんから?
……ちえちゃん…あたしの存在ばらしやがったな…。
「習さまはみんなのものよ!」
「別にあたしのものじゃないし。あいつが勝手にまとわりついてくるだけ」
「どういう関係なの…」
「世にも奇妙な関係」
この人たち人間だし、さすがに喰種であたしは狙われてるって言えないでしょ。
「……あいつ、学校ではまともなんだな」
そう小さく呟いた。まぁ、周りが気付いてないだけかもしれないけど。
「じゃ、そういうことで。月山とは何もないしむしろ消えてほしいと思ってます。あ、オネエサンたちそろそろどっか行った方がいいよ。ここらへんよくあいつ通るし」
あたしの帰り道を狙って。
これは心の中で言った。
慌てて逃げるオネエサンたちにひらひらと手を振り、歩き出す。
しばらくすると正面から見覚えのある姿。最悪。
「Aちゃんじゃないか!」
「うっざ」
「今日もまたハード……」
「……」
駆け寄ってきた月山の顔を見上げる。
「ん?どうしたんだい、そんなに見つめて」
「……お前を好きな人もいるんだな。趣味悪」
「んん?やきもちかい?」
「殺すぞ」
抱きついてこようとした奴をしゃがんで避ける。
いちいちスキンシップがうざいんだよ…!
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あつき(プロフ) - エメラルドの太陽さん» ありがとうございます! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - 利沙さん» ありがとうございます〜! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - 大好き!!!!!愛してる!!!!!!!!!あつきさんもおめでとうございます!!! (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - お誕生日おめでとううううううううううううううううううううううううう (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - お誕生日おめでとうございました(*^^*)これからも月山さんを愛し続けていってください笑“おそ松さん”の2作品の更新も応援しています(¨*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 0c073fa8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつき | 作者ホームページ:http://id20.fm-p.jp/669/aui0000/
作成日時:2015年6月27日 23時