脳筋。 ページ15
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江利の手元をじっと見る。
「…Aもやったらいいのに」
「あたしこういうの好きだけど雑にやっちゃうんだよな」
「器用じゃないの?」
「器用だよ?」
でもネイルだけは違うっていうか……。
江利の爪を彩っているのは、綺麗な水色。
「めっちゃ夏っぽい」
「でしょ」
「あたしもやりたい」
「やりなよ」
「やって」
「えぇ……」
とか言いつつやってくれるんだろあたし知ってるんだからな。
「何色がいい?」
ほら来た。
「んー、……赤」
「おっけ。手ぇ出して」
右手を出すと、ベースコートが塗られていく。
つめた……。
手元を凝視しながら言う。
「お前こんなの得意だよな」
「まぁね」
江利の部屋を見回した。
綺麗に整頓されていて、あたしの部屋とは大違い。…言わせんな!
しばらくして、江利がはい終わり、と声をかける。
「おお、すげぇ」
「これジェルネイルだから、このUVライトで乾かすんだよ」
「UVライト?」
紫外線で乾かすの?
「……太陽でも乾かせるってこと?」
「は?」
「この季節紫外線出まくりじゃん?」
「……」
…変なこと言ったっけ。
「この脳筋野郎!!!!!!」
「えっ」
「できるわけないでしょ!」
「……そう」
「なんで残念そうなの!?できないよ!?」
「いけると思った…」
「はぁ!?」
な、なんでこんなにキレてんの……。
「昔から脳筋っぽいなぁとは思ってたけど……」
「誰が脳筋だ誰が」
「なんでもかんでも力で解決しようとするでしょ」
「うっ」
胸が苦しい。
これは喰種だからしょうがないと言うか、その、
いや、他の喰種に失礼か。
「これからはそんな発言、行動は控えること!いいね!」
「は、はい」
「はい乾かして!」
「はい」
言われるままにライトに指を突っ込む。
江利がもういいよ、と言った時に手を引っこ抜くと、綺麗な赤に染まった指先。
「おお〜」
「かわいいじゃん」
「ありがと」
「どういたしまして」
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あつき(プロフ) - エメラルドの太陽さん» ありがとうございます! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - 利沙さん» ありがとうございます〜! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - 大好き!!!!!愛してる!!!!!!!!!あつきさんもおめでとうございます!!! (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - お誕生日おめでとううううううううううううううううううううううううう (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - お誕生日おめでとうございました(*^^*)これからも月山さんを愛し続けていってください笑“おそ松さん”の2作品の更新も応援しています(¨*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 0c073fa8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつき | 作者ホームページ:http://id20.fm-p.jp/669/aui0000/
作成日時:2015年6月27日 23時