抱っこ。 ページ1
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今日も今日とてこいつがうざい。
こいつというのはご存じの通り月山習。
その被害者はあたし。黒知A。
「あっついから離れて」
「何故だい?」
「暑いっつったろ?」
「イチャつくなら家でやれ」
この季節にはピッタリのトーカの冷めた声。
あー、クーラーいらずだわー。
……なんて言ってられるかよ。
ちなみにここはあんていく。
「これのどこがイチャついてるように見えんの」
「暑苦しそう」
「暑苦しいです」
はぁ、とため息。
その間もこいつはあたしの肩に覆いかぶさる。
「つーかさ、重くないの」
「ん?……重いよ?」
「なんだ今の間」
「僕は重いのかい!?」
「色々と重い気がする」
習に冷たい声音で一つ。
「……Aならこいつ持てそうだと思ったけど。持てないんだな」
一瞬、動きを止めてしまった。
すぐに笑顔を作る。
「持てるわけないだろ。こんな180もある奴」
「本当は?」
何かを試すようなトーカの笑み。
その視線を逸らす。
……あぁ、もうしょうがねぇ。
のしかかる習の手を振り払い、うなじと膝の裏に手を入れた。
そしてそのまま持ち上げる。
「……お前抱っこしづらいな」
「…………何してるんだい!!」
「何って……お姫様抱っこ」
「ちょっ……月山が…お姫様抱っこ……っ、ひぃっ…写真……っ」
涙を流して笑ってるトーカの手には携帯。
響くシャッター音。
「それ、あたしにも送って」
「わかった…っ」
「お前ら何やってんの?……月山!?」
丁度入ってきたのはニシキ。
「逆じゃねぇの……」
「なんでお前引いてんの?」
「引くだろ……女が男をしかも180超えの男こうしてたら引くだろ…」
「……どうよ?」
習の顔を見下ろす。
すると、両手で顔を覆った。女子か。
「早く降ろしてくれたまえ!!」
「え〜〜〜、どうしよっかなぁ」
「赫子出したのもいけそう」
トーカが呟く。
「よし、出せ」
「本気かい!?」
「いつでも本気」
折れたのか、少しだけ重さが増した。
見てみると、突き出る甲赫。
…何これ、余裕じゃん。
「お前化けもんだな」
「天才なのかもしんねぇ」
「はぁ?」
後日、あんていくに衝撃が走ったのは当然の話。
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あつき(プロフ) - エメラルドの太陽さん» ありがとうございます! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - 利沙さん» ありがとうございます〜! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - 大好き!!!!!愛してる!!!!!!!!!あつきさんもおめでとうございます!!! (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - お誕生日おめでとううううううううううううううううううううううううう (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - お誕生日おめでとうございました(*^^*)これからも月山さんを愛し続けていってください笑“おそ松さん”の2作品の更新も応援しています(¨*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 0c073fa8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつき | 作者ホームページ:http://id20.fm-p.jp/669/aui0000/
作成日時:2015年6月27日 23時