検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:17,941 hit

抱っこ。 ページ1





今日も今日とてこいつがうざい。


こいつというのはご存じの通り月山習。



その被害者はあたし。黒知A。



「あっついから離れて」


「何故だい?」


「暑いっつったろ?」



「イチャつくなら家でやれ」



この季節にはピッタリのトーカの冷めた声。


あー、クーラーいらずだわー。

……なんて言ってられるかよ。



ちなみにここはあんていく。



「これのどこがイチャついてるように見えんの」


「暑苦しそう」


「暑苦しいです」



はぁ、とため息。


その間もこいつはあたしの肩に覆いかぶさる。



「つーかさ、重くないの」


「ん?……重いよ?」


「なんだ今の間」


「僕は重いのかい!?」


「色々と重い気がする」



習に冷たい声音で一つ。



「……Aならこいつ持てそうだと思ったけど。持てないんだな」



一瞬、動きを止めてしまった。


すぐに笑顔を作る。



「持てるわけないだろ。こんな180もある奴」


「本当は?」



何かを試すようなトーカの笑み。


その視線を逸らす。



……あぁ、もうしょうがねぇ。



のしかかる習の手を振り払い、うなじと膝の裏に手を入れた。


そしてそのまま持ち上げる。



「……お前抱っこしづらいな」


「…………何してるんだい!!」


「何って……お姫様抱っこ」


「ちょっ……月山が…お姫様抱っこ……っ、ひぃっ…写真……っ」



涙を流して笑ってるトーカの手には携帯。


響くシャッター音。



「それ、あたしにも送って」


「わかった…っ」



「お前ら何やってんの?……月山!?」



丁度入ってきたのはニシキ。


「逆じゃねぇの……」


「なんでお前引いてんの?」


「引くだろ……女が男をしかも180超えの男こうしてたら引くだろ…」


「……どうよ?」



習の顔を見下ろす。


すると、両手で顔を覆った。女子か。



「早く降ろしてくれたまえ!!」


「え〜〜〜、どうしよっかなぁ」


「赫子出したのもいけそう」



トーカが呟く。


「よし、出せ」


「本気かい!?」


「いつでも本気」



折れたのか、少しだけ重さが増した。


見てみると、突き出る甲赫。


…何これ、余裕じゃん。



「お前化けもんだな」


「天才なのかもしんねぇ」


「はぁ?」



後日、あんていくに衝撃が走ったのは当然の話。




使用人その2。→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あつき(プロフ) - エメラルドの太陽さん» ありがとうございます! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - 利沙さん» ありがとうございます〜! (2016年1月12日 18時) (レス) id: 542a9fb4e0 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - 大好き!!!!!愛してる!!!!!!!!!あつきさんもおめでとうございます!!! (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルドの太陽(プロフ) - お誕生日おめでとううううううううううううううううううううううううう (2016年1月11日 22時) (レス) id: 1cf58628d5 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - お誕生日おめでとうございました(*^^*)これからも月山さんを愛し続けていってください笑“おそ松さん”の2作品の更新も応援しています(¨*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 0c073fa8fa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あつき | 作者ホームページ:http://id20.fm-p.jp/669/aui0000/  
作成日時:2015年6月27日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。