海底に住む者たち ページ5
明らかにリドル先輩の顔が歪み
フロイド先輩から逃げるように、一歩後退った。
ジェイド先輩が近づいてくるのが見えたから
僕も逃げたいのだが、リドル先輩が腕を離してくれない。
フロイド「だったら帰らなきゃいいのに。
俺達も帰らないしさぁ。一緒にガッコーに残ろうよ。」
リドル「突然なんだい、フロイド…！？
何も知らないくせに、口を挟まないでくれないか。不愉快だ。」
ジェイド「そうですよ。ご家庭の事情にむやみに首を突っ込むものではありません。」
フロイド「えーだってさぁジェイド。
いつも同じメンツで年越しすんの、詰まんないじゃん。
アズールも、金魚ちゃんなら小さいから
飼っていいって言うと思うし〜」
恐らくその発言は地雷なのだろう。
僕の腕を掴むリドル先輩の力がほんの少し強くなった。
でも、なんでだろうか。
リドル先輩の表情が、いつも通りに戻ってきた気がする。
リドル「今、何とお言いだい？
…ハーツラビュルの長たる僕に、よくもそんな口が聞けたものだね。
今すぐ首をはねてやる！！」
ケイト「り、リドルくん！ここで喧嘩はヤバいって！」
トレイ「落ち着けリドル。」
顔を真っ赤にして、今にもフロイド先輩に飛び掛かりそうなリドル先輩を
2人がかりで抑え込むハーツラビュル三年生。
2人も察しているのだろう。
リドル先輩の暗い面持ちが消えていることを。
『フロイド先輩は凄い人ですね…魔法も使ってないのに。』
フロイド「え〜急にどうしたの小エビちゃん。
褒めても何も出ないよ〜」
『別に求めませんけど…
そういえば、どうして先輩たちは帰らないんですか？』
ジェイド「アズールと僕たち兄弟の故郷は
珊瑚の海の中でも北の方でして
この時期は海面が流氷で覆われて
帰るのが大変なんです。」
トレイ「へぇ、海の下に実家があるって言うのも
色々大変なんだな。」
リドル「フン！君たちと一緒に年越しだなんて、絶対に御免だね。
僕はこれで失礼する。皆、良いホリデーを。
…A。」
『はい、何でしょうか。』
リドル「…電話、するから。他愛もない話でもしてくれると、嬉しい。」
『もちろんです。また来年、リドル先輩。』
僕たちに手を振って、少しだけ穏やかな表情で鏡を潜るリドル先輩を見送ると
それに続くように、トレイ先輩とケイト先輩も鏡の方へと歩いて行った。
デュース「僕たちもそろそろ帰るとするか。」
エース「そうね。そんじゃA、グリム。何かあったら連絡しろよ。また来年な。」
さて、友人のいないこの期間。どう過ごそうかな。
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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………！更新楽しみにしてます！ (2022年9月24日 18時) (
レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か？？？好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ！ (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2021年8月1日 22時
