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女王様の決意 ページ4

ケイト「Aちゃんは学園に残るんだっけ。」


『え、あぁ…帰るところがないので。』


トレイ「そうか…それは寂しいな。

流石にホリデー中にケーキを作ってやることは出来ないけど

少し遅れていいなら、ホリデー明けにうちの寮でお祝いの真似事でもするか。」


『…!いいんですか。』


トレイ「あぁ、お前には世話になってるし

うちの一年生の不祥事のお詫びも、まだできてなかったからな。」


ケイト「うんうん。リドルくんもそのこと謝りたがってたし。」


エース「俺らこれ何時まで弄られるの…」


デュース「少なくとも、今年いっぱいは絶対だろうな。」


グリムと目を合わせて、ホリデー明けの楽しみに思いを馳せた。

そういえば、このメンバーが揃うとなると

一人足りない気がする。

そう思っていると、鏡の間の入口から

沈んだ面持ちのリドル先輩が歩いてきた。


リドル「……」


『リドル先輩、こんにちは。』


リドル「…!A……あぁ、こんにちは。」


大体察しはつくというもの。

家に帰ったら帰ったで、あの恐ろしいお母さんがいるのだろう。

リドル先輩自身が変わってきたとはいえ

あの家庭環境がそう簡単に変わるとは思えない。


トレイ「リドル、俺はお前の家に立ち入り禁止だから

ケーキを届けたりはしてやれないけど…

いつでも店に遊びに来いよ。チェーニャも遊びに来るだろうし。」


リドル「そう、だね。

僕もお母様と少し…話をしてみようと思う。

聞いてもらえるかはわからないけど…」


『リドル先輩……』


リドル「君が言ってくれたんだろう。

僕の本心を言えばいいって。

何か変わるわけでもないかもしれないけど、

僕も少しは、進む努力をしてみるよ。」


無責任なことを言ってしまったかもしれない。

でも、彼なりの決意を今更邪魔することもできないし

何か、僕にできることはないんだろうか。


『…あ。そうだ。

リドル先輩、連絡先交換しませんか。』


リドル「え…」


『その、僕はリドル先輩の家庭に口出しは出来ませんけど

何かあったら、話を聞くことくらいはできますから…だから。』


リドル「…ありがとう。君は本当に優しいね。」


迷惑ではなかったことに安堵し

リドル先輩と連絡先を交換した。

それでも、彼の表情は晴れなかったけど

少しは、力になれたのなら…


フロイド「なぁにぃ、金魚ちゃん。おうちに帰りたくないの?」


と、そんなことを考える暇もなく

リドル先輩の天敵がやってきてしまったようだ。

海底に住む者たち→←憂鬱な帰省



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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か???好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ! (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……! (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2021年8月1日 22時

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