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憂鬱な帰省 ページ3

ジャックから軽くサボテンの栽培方法について聞いていると

僕の頭の上に、何者かの肘が乗った。

こんなことをしてくる相手は一人しか思い浮かばない。

というか重いのだが。


『僕の頭を肘置きにするのやめませんか、レオナ先輩。』


レオナ「丁度良い高さなんだよ。」


ジャック「あれ、レオナ先輩…ご実家には戻られないんですか?」


ジャックがそんなことを聞いたのは、レオナ先輩がほぼ手ぶらだったから。

ラギー先輩やジャックとは対照的だ。

確かに、どう見ても帰省する様子には見えない。


レオナ「だったら良かったんだがな。

帰らないと後からごちゃごちゃうるせぇから、帰る。

はぁ…めんどくせぇ。」


本当に面倒で憂鬱なのか、さらに僕に体重をかけてきた。

この人は僕の首でも折る気なのだろうか。

脅迫したとはいえ、ここまでされるいわれはない。本当に重い。


レオナ「お前、どうせ学園に残るんだろ。

チェカの相手でもしに来るか?」


『チェカくん、この前遊んだときは我慢してたけど

多分レオナ先輩と遊びたがってたと思いますよ。』


レオナ「…冗談だ。

精々、ホリデー中に飢えて死ぬなよ。A。じゃあな。」


僕の頭に乗せていた肘を退かし

いつものような叩く撫で方ではなく

髪型を乱すように乱雑に頭を撫でて

そのまま闇の鏡へと歩いて行った。

やっぱり、あの人は僕を子供か何かだと思っている気がする。


エース「なんだかんだ言い訳して

おじたん、実はお前と一緒に居たかっただけだったりして。」


『それはない。』


ジャック「即答かよ。

…案外、あり得ない話じゃない気もするがな。


じゃあ、俺も帰る。

お前ら、宿題サボるんじゃねぇぞ。じゃあな。」


エース「はい、相変わらずの真面目ちゃんだなお前は。また来年な〜」


デュース「キングスカラー先輩…宿題すら持ってなかったな…」


とんでもないことを言われた気もするが

聞き返す暇もなく、ジャックも闇の鏡を潜って帰ってしまった。

この休暇中は誰にも聞けないし、僕も自分で課題頑張らないと。


ケイト「こらこら、一年生たち〜

ああいう悪い先輩は見習っちゃダメだからね。」


トレイ「宿題未提出なんて、うちの寮ならリドルに首をはねられるぞ。」


エース「トレイ先輩、ケイト先輩…」


ケイト「はぁ…俺も実家に帰るのちょっと憂鬱〜

絶対姉ちゃん2人にホリデー関係なくこき使われるもん。」


それぞれ、学園に残りたいような家に帰りたいような。

やはり人の心情なんて計り知れないものばかりだ。

女王様の決意→←帰っていく獣たち



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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か???好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ! (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……! (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2021年8月1日 22時

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