【NARUTO】初恋は叶えるもの【木ノ葉丸】

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ーサスケ、修業するのもいいけど、たまには休まないと。ほら、腕出して。


ヒヨが優しいのは誰に対してでもだ。でもそんな中でも同じ境遇の俺には一層優しい気がして、少し、優越感を感じていた。


ー派手にやったね…大丈夫、すぐ痛くなくなるよ。


お前はあの時も痛みを我慢していたのか？人の分まで苦しもうとするなんて、やっぱりお前は甘くてお人好し過ぎる。危なっかしくて、危うくて、とても見てられない。俺が、ちゃんと守ってやらないとな…

頼むから、早く起きてくれよ。

そうしていつものあの温かい笑顔を見せてくれ。

苦しげに眉を寄せるヒヨの顔を見て、強くなりたい。そう、また強く思った。大蛇丸に噛まれた首筋が鈍く疼いていた。



***



大蛇丸様の命令によりうちはサスケくん、及びAヒヨさんへの接近を図っている。上手いこと行動を共にすることは出来たけど、ナルトくんに背負われているヒヨさんのことが気になる。怪我か、体調不良か、もしくは、血の使いすぎ…か。ナルトくん達は僕には体調不良と言っていた。指図め、僕の事を信用していないサスケくんが口外するなとでも言ったのだろう。

僕がこのチームに合流した目的は二つ。一つはサスケくんの様子を見る事、そしてもう一つは、ヒヨさんの、A一族の生き残りであるその生き血を採取すること。眠っている今がチャンスだけど、サスケくんの監視が中々厳しい。

中々チャンスがない中、周りに異変を感じた。どうやら、敵さんのお出ましらしい。これは好都合。僕にとってもチャンスだ。案の定一番自由に動けるサスケくんは様子を見に行ってしまった。サクラさんもそちらを気にしてる。ナルトくんも僕を見ていない。今だ！

用意していた採血管の針をヒヨさんに刺そうとした、その時。

僕の手は白く細い、寝ていたはずのヒヨさんの手に抑えられていた。その細さに似合わず、力強い。そして、僕を見据える空のように透き通った蒼い瞳。あー、これは完全なるミスだ。大蛇丸様、すみません。計画は少し修正が必要なようです。




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