吸血鬼少女は断固反社お断りしたい【梵天】

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「よう！久しぶりだなA、やっとメシにありつけたんか？」

『メシじゃない！！ケガしてる人間が居たから助けたんだ！！！』

「オマエ吸血鬼にしては優しすぎんだよなー、人間なんて全部エサじゃねーの」

『ち、違うもん、人間にはご飯提供して貰ってんだし…、ってそんな事良いだろ別に！！揶揄うんならさっさと自分の縄張りに帰れ！！』





揶揄いに来た同胞を追い払い、どこかは知らないビルの屋上に座る。


昨日久しぶりに飲んだ血、美味しかったなぁ。医療行為だったとはいえ、かなりの量摂取したからしばらくは持ちそうだ。


あの人間大丈夫かな。傷は塞いだし、後から来た人間が回収してくれてるだろうと信じる。


……あとから来た人間、化け物でも見るような顔してたな。でも仕方ない。口元べっとり血塗れのヤツ見たらそんな反応にもなるな。


わたしも同胞が返り血塗れだったら多分ぎゃーーって言ってる。





『……それにしてもヒマだ』





現在真昼間、吸血鬼にとっては活動時間外。フードを深く被り、まだ日差しが強くない事に感謝しつつ体操座りをする。


夜ならビルの屋上飛び回ったりして暇潰しも出来るんだろうけど真昼間の東京でそんなのやったら普通にヤバいし同胞に迷惑掛けるし。


我々、ミステリアスな存在として生きなきゃいけないのだ。


夜になるまで少し寝てよう。本当は寝る必要は無いんだけど、睡眠はとることが出来るから。


目を閉じるとだんだん意識が飛んでいって、眠りについた。

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