男子校の中に、1人女とか大丈夫なんですか？【twst】 (ページ17)

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案外、充実してる？ページ17

You side

エ「じゃ、俺はそろそろ戻るな～」

貴『うん…また明日、ね』

((ｶﾞﾁｬ((ﾊﾞﾀﾝ

エースが部屋を出て、私とグリムだけになった。

グ「A～」

貴『どうか、した？』

グ「お前って…あんまり笑わないのか？」

笑う…か。

そういえば【あの事件】以来、笑う事がなくなった気はする。

貴『爆笑…する事はない、かな…ちょっと笑う事は…あるけど』

グ「…よし!!オレ様が卒業までに、お前を爆笑させてやるんだゾ!!」

貴『…何、その目標』

卒業までって…まだ4年あるのに。

貴『まぁ…楽しみにしてる、ね』

グ「ふふんっ、待ってるんだゾ!!」

貴『そろそろ寝よう…かな』

入学初日なのに、どっと疲れた。

貴『レオナさん…確か20歳、だった気が…』

15、6歳で入学してたら、もう卒業してるはずなんだけど…

…考えるのはやめよう。失礼だ。

貴『ねぇ、グリム』

グ「ふなっ？」

貴『私ね…今までずっと、同い歳の友達なんて…いなかったんだ…皆、私の事…【グレイ家の娘】としか…見てくれなくて…近づくのはいつも…お金目当ての、大人ばっかり…だから、今…凄く楽しいの』

初めて私を【A・スノウ・グレイ】という1人の人間として、見てくれた人達。

それがこの学園の人達…かもしれない。

貴『…グリム？』

グ「zzz…」

貴『…寝てる。そんなところで寝たら、風邪引くよ』

グリムを抱き上げ、ベッドに入れた。

貴『おやすみ…』

私は重くなる瞼を閉じた。

((ﾁｭﾝﾁｭﾝ

貴『…ん』

鳥の囀りで目覚める。

カーテンから洩れる明かりは眩しく、キラキラと輝いて宝石みたいだ。

貴『グリム…朝だよ』

グ「ふなぁ…そんなにいっぱい…食べられないんだゾぉ…ﾑﾆｬﾑﾆｬ…」

どんな夢見てるんだろう…

貴『ﾌｩ…ギリギリまで、寝かせてあげよう』

ベッドから起き上がり、昨日届けてもらった制服に着替える。

貴『へぇ…可愛い』

スカートタイプの制服。男の人の中にいると、かなり浮きそうだけど…仕方ないか。

貴『マジカルペンは…ポケットに入れておこう』

腕にはハーツラビュル寮所属の証である、赤いリボンが付いている。

黒に赤って、映えるね…

貴『グリム…起きないと、ツナ缶…お預けだよ』

グ「ふなぁ!?」

勢いよく飛び起きて、危うくベッドから落ちそうになってるグリム。

貴『朝ごはん…食べに行こ』

グ「目覚めが最悪なんだゾ…」
✄--------------- ｷﾘﾄﾘ ---------------✄
たのちい((