無自覚って怖い ページ16
You side
貴『ハァ…』
((ボフッ
部屋に戻り、ベッドに埋もれる。
初日で色々な事が起こりすぎている。
貴『この先…大丈夫かな』
グ「A!!飯食わねぇのか?」
貴『うん…お腹、空いてないから』
グ「そうか…元気出すんだゾ」
((ポフポフ
柔らかい肉球で、頭を撫でるグリム。
…何だか幸せ。
貴『そうだ…そろそろ次の商品、考えないと…次は…リップにしよう、かな』
スケッチブックを取り出し、イラストを書いていく。
本来、絵は魔法で書くんだけど仕事の時は、ちゃんと手書きでやる。
そっちの方が、イメージとかしやすいし。
((コンコンッ
部屋にノックの音が響く。
貴『誰だろう…』
((ガチャ
扉を開けた。
エ「よっ」
貴『エース…どうかした?』
部屋を尋ねてきたのは、エースだった。
手には大きな紙袋…が2つ。
エ「さっき学園長が来て、これをAに渡してくれって」
紙袋を渡してくる。
中には制服と、運動着が入っていた。
貴『…わざわざ、ありがとう』
エ「いいって事よ。寮服はもう少しかかるみたい」
貴『そっか…そうだ、少し上がってく?』
エ「えっ」
エースが固まる。
…そんなに嫌?
エ「お邪魔しまーす」
数分固まった後、エースは私の部屋に入った。
エ「広い部屋…ここに1人だろ?」
貴『まぁ…今は1人と、1匹…かな』
私はグリムの頭を撫でる。
グ「や、やめるんだゾ!!」
貴『照れなくても…いいのに』
エ「な、なぁ…たまにここ、来ていいか?」
貴『えっ…?』
突然、そんな事を言われて固まった。
エ「い、嫌ならいいんだぜ!?その…えっと『いいよ』…え?」
貴『いいよ…こんな広い部屋だと…寂しくて』
エ「ま、マジ?」
貴『うん…デュースも…連れてきてほしい、な』
エ「勿論!!毎日連れてくる!!」
貴『フフッ…ありがとう』
エ(あ〜笑った顔マジ可愛い…)
貴『そうだ…エースにこれ、貰ってほしいんだけど…』
エ「…ブレスレット?」
私がエースに渡したのは、黒革にスタッズの付いたブレスレット。
ブランドの新商品予定の、試作品だ。
貴『まだ…試作品段階だけど…うちのブランド…女性客が多くて…男性の使えるものが、無かったから…試しに作ってみたの…』
エ「へぇ…カッコいいじゃん」
貴『使ってくれる…?良かったら…感想、とか聞きたくて…』
エ「ありがとな。これってデュースにもあげたのか?」
貴『…?ううん、エースだけ…だよ』
エ(何こいつ、無自覚?)
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作者名:らんらん@In率低下中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/simanekko01/
作成日時:2020年8月6日 19時