今吉side19 ページ26
ホテルに着いて、いつもと同じ部屋に二人で入る
いつもと同じなら、
ドアを閉めると同時にAを抱き上げキスをしながらそのままベッドへと押し倒す。
急がなければ時間が無くなる。
少しでもAに触れたいと思うとAのシャワーの時間さえも惜しく感じるからや。
けど今日は、なんやろう、
そういう空気とちゃうかった。
もっと話してもええし、
抱き合うてもええ、
ゆっくり二人で見つめ会う時間が何よりも大事な気がした。
どちらとも無く
キスをした。
ゆっくりと
確かめ合うようにキスをした。
何度も優しいキスをして。
それからAの唇を舌でこじ開け入り込むと
Aの舌を搦めとったりした。
Aはいっつも受け身やったのに、
今日は必死にわしに答えようと舌を動かす。
嬉しくて思わずフッと声が漏れた。
Aは自分がへたくそやったせいで笑われたと勘違いしたんか、
恥ずかしそうに舌を引っ込めてぴったりと肩を寄せ合ってベッドに座っとったのに
その身を引いて少しわしから距離を取った。
今吉「ちゃうて、今のは嬉しいてつい笑ってもうただけ、」
貴方「……」
今吉「なぁ、A、こっちおいで？」
優しくそう言うと拗ねた顔をしたまま、
わしの肩に身を寄せた。
そのAを後ろからぎゅうっと抱き寄せ
首筋にキスを落とす。
Aの肩がぴくりと跳ね上がった。
貴方「シャワー…浴びても良い？」
いつもやったら嫌やって言うてる。
別にシャワーで洗い流さんでもAは綺麗やしええ匂いやし
けど、
今吉「ええよ、けど寂しいから早よ帰ってきてな？」
Aは恥ずかしそうに笑いながら、
「うん」と、頷いた。
それを見て、つい
今吉「…わしも一緒に入ってええ？」
Aはびっくりして今までの甘ったるい緩やかな空気を吹き飛ばすように
悲鳴に近い声で「ヤダ」っと言ってバスルームに逃げ込んで行った。
今吉「…そないに強う否定せんでもええやん…」
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紅の翼(プロフ) - 私、カンナさんの書く今吉さんが大好きで、よく作品を拝見させていただいております。今回の今吉さんは、心配症でかわいかったです！それにストーリーに感動しちゃって涙が止まらないです。 (2015年10月25日 7時) (
レス) id: d4a422a93a (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - ずなさん» うわわありがとうございます＾＾涙はそのままに。こんなお話に使うのもったいないですからね！でもほんと嬉しいです。 (2014年10月18日 21時) (レス) id: 72bd11956a (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - ハルさん» そんな、涙の無駄遣いせんでください。でも嬉しいです。ありがとうございます＾＾ (2014年10月18日 20時) (レス) id: 72bd11956a (このIDを非表示/違反報告)
ずな(プロフ) - すごく感動しました！涙がでてきそうになりました！ (2014年10月6日 5時) (レス) id: 6cd389a553 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - やばい…今一気に読んで泣いとります(｡･ω･`)ええ話や… (2014年10月5日 22時) (レス) id: 9e38736b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カンナ | 作成日時：2014年9月27日 23時
