【あんスタ】瀬名泉の年の離れた妹は溺愛されています Ⅱ (ページ27)

今日:24 hit、昨日:63 hit、合計:80,293 hit

. ページ27

***

side 羽風

俺と瀬名くんを残したそれ以外の人が出て行くと、保健室は静まり返った。震えるようにしてAちゃんを抱き締める瀬名くんまでもが消えそうだった。

羽風「……俺、瀬名くんほどいいお兄ちゃん知らない。こんなこと言うタイプじゃないけど、いっつも瀬名くんといる時のAちゃん幸せそう」

瀬名「……そうだといいねぇ。こうして傷付けちゃったから兄失格だと思うけど」

羽風「それはないっ！本当にそんなことはない、そんなこと言ったらAちゃんが悲しむよ」

珍しく自傷気味に笑う姿に気の利いたことなんて言えなくて。泣き疲れたのか瀬名くんの腕の中で寝ちゃったAちゃんの頬にはくっきりと涙の跡がついてる。

瀬名「A本当にごめん、にぃにがちゃんと見てないせいだったね。Aのお兄ちゃん失格じゃん、こんなの」

羽風「どこが？？こんなにもAちゃんのこと考えてる瀬名くんのどこが失格なの？それなら俺達だって同じだよ、今は一緒に最大限ケア出来る方法を考えようよ！！！」

『……っ、ふぇ……、っこ、、(泣)』

つい大きな声を出しちゃうとAちゃんは泣きながら起きてきちゃった。瀬名くん諸共抱き締めるように身体を寄せると小さい身体もふるふると震えてた。

羽風「Aちゃん、大丈夫大丈夫。なんの心配もいらないよ？薫くんはいつでもいつまでもAちゃんのこと大好きだからね？」

『、、、ほー、と？』

羽風「ホントホント♪ Aちゃんは薫くんのこと嫌いなの〜〜〜？」

『、らーいしゅきっ、(泣)』

また溢れてきた涙を拭いてあげると、俺の方に寄りかかってまた眠りについたみたい。体育倉庫で何があったは気になるけど今はここにいる方がずっと大事だと思う。

瀬名「……………ありがと。羽風がいて良かった」

羽風「男単体としての瀬名くんには対して興味無いけどAちゃんのお兄ちゃんとしては好きだし、俺だけじゃなくてみんなAちゃんのことは本当に大好きで愛おしいから」

瀬名「あ〜〜〜もう、そんなこと羽風に教わるとかチョ～うざぁい！！！でも本当にありがと。抱っこ変わるよ」

羽風「え？(笑) イヤだよ、俺のAちゃん取らないでよ。瀬名くんも寝ておいで、疲れたでしょ」

口を開けてすやすやと眠るAちゃんのマイナスイオンさがすごい。瀬名くんも疲れたのか同じ顔して眠る瀬名くん達にとっても癒された。

.