皇帝の裏側 Part２【あんスタ】 (ページ27)

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怪盗、気晴らしに。の巻ページ27

朔間凛月side

最近、ま～くんが反抗期だ。
俺が「血ちょうだい。」って言うと必ず、「今忙しいから。」って断られる。
いっつもTrick Starのメンバーといる。

凛月「ねぇま～くん…」

真緒「悪い！今からレッスン！」

凛月「…はぁ…」

今日だって、また断られた。
喉が渇いてるのもそうだけど、単純に構って欲しい。

俺は、溜息をもう一度ついて教室を出た。
何気なく廊下を歩く。

『～♪あと何度君と同じ景色を____』

上から、否、屋上の方向から綺麗な歌声が聞こえた。

この歌、聞いたことがある…

『～♪パッと光って咲いた_____』

あぁそうだ。
Aの歌だ。
題名は確か、『打上花火』

俺の足はは自然と屋上に向かっていった。
ガチャリと屋上の扉を開ける。

もう、歌声は止まっている。

凛月「…あれ…」

いない…？
そんなはずない、歌声は確かに屋上から聞こえた。

『おや、どうかしたのかね？凛月。』

凛月「ぇ、わ、A！」

突如として降って来たその言葉と３枚の五線譜。
屋上の階段の屋根の上に乗っていたのであろうAは、軽やかに俺の目の前降りた。

手には大量の五線譜を抱えている。

俺は拾った３枚の五線譜を手渡しながらAに問うた。

凛月「なんであんなとこにいたの…？」

『ん～…なんというか、歌を思いっきり歌いたかったから…かね。』

凛月「ふぅん…」

Aは頰をかきながら『まぁ、理由はないのだがね。』と恥ずかしそうに笑った。

凛月「ねぇA……

血、ちょーだい？」

俺は、勢いでそう言ってしまった。