赤砂のサソリは色が見えない。 (ページ10)

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捌色目ページ10

里についた頃には遅かった。
遺体をババアに渡して、俺は影で笑ってた上司なのか同僚なのかわからない忍びを殺した。ジワジワと毒で、刃で。
アイツが褒めてくれた傀儡で、徹底的に

そこからは、誰もが知ってる通り。
風影を殺して、里を抜け、暁にいる。
人傀儡になったのは、あいつがいつ来ても1人にしないように。

「……俺の世界はあいつが全てだ。
色がねぇのは別に気にしてねぇよ。
それで良いとすら思ってるからな」

座っていた床から腰を上げて出口に向かう。どこにいく、とペインに聞かれたからこう答えた。

「色を探しに。」

なんにも文句が無かったから背を向け歩き出す。最初は墓にでも行ってみるか。
あとは、抜け忍でもやればいい。

「旦那。」

後から声をかけたデイダラに生返事であ？と背中を向けたまま言った。
やけに真剣味を帯びた声で。

「オイラも手伝う」
「……へ、いつ見つかるかもわかんねぇのに耐えられんのかよ。」

ついていくさ、コンビだからな。
特徴的な語尾にドヤ顔。
腹が立ったから殴ったらぎゃーぎゃー騒いでたが無視して歩く。

「そうかよ」

迷子にはなるなよ、とバカにしながら告げる。俺の相方は後ろをカルガモのこのように追ってきた。

「あのバカはどこにいんだろな。」
「すぐみつかるな、だって」

旦那に好かれるくらいの変人だし、うん
煽られてるハズのセリフに思わず笑ってしまった。……あいつは確かに変だしな、と勝手に自己完結する。

「でもまぁ、気長に探すしかねぇよな」

俺の色はどこにいんだかな。