ホントノエストニセモノエム【黄瀬涼太】

眼差し ページ6

you 「すっご・・」





教室で待っていると言ったら・・





黄瀬 「上で見ていて欲しいっス！」





普段見せる笑顔を見せた黄瀬・・





廊下での会話の一コマだ。





すれ違う人がチラリと私達を見る。





ﾓﾌﾞ女 「あの人黄瀬君のなに？」





ﾓﾌﾞ女 「大丈夫、あの子の事好きになる男なんてドＭか変人しかいないでしょ？」





・・なんだそれは





まぁ・・





否定は出来ないけど・・





you 「私といるとＭ人だと思われるよ？」





黄瀬 「そうっスか？俺・・Ｍに見えるっスかねぇ・・(笑)」





・・普段の黄瀬は若干Ｍに見える





でも・・





さっき二人になった時の黄瀬は・・





そんな感じではなかった。





どちらかと言うと・・





you 「・・Ｓ？」





そう呟いた私を・・





チラリと見た黄瀬は・・





口元を少しだけ上げただけだった。





黄瀬 「じゃあ、あそこで見てて？絶対に離れないで。分かった？」





周りに人がいない事を確認すると・・





その雰囲気がさっきの資料室と同じになった。





その言葉通りに・・





私はここで見学を始めて・・





今に至るわけだ。





黄瀬 「お疲れっス！遅れまし「黄瀬ぇ・・お前なに遅れてきやがる！」」





そう声が体育館に響いたと思ったら・・





黄瀬のおしりにキックがさく裂したわけだ。





で・・





始めの感想に戻る・・なのだ。





黄瀬 「いってぇーっス！さすが中村センパイ・・笠松センパイ仕込みっスね」





お尻をさすりながら・・





どの角度から見ても・・





you 「Ｍか・・黄瀬は・・」





そう思えてしまうような態度と雰囲気。





そう・・





普段の黄瀬はこうなのだ。





you 「じゃあ・・あれは？」





あの時私に見せた黄瀬は・・？





ニセモノの黄瀬・・？





・・いや





そんな感じはしなかった。





どちらかと言うと・・





あの時の黄瀬が本来の黄瀬の様な・・





you 「・・まぁ・・どうでもいっか」





それにしても・・





バスケしている時の黄瀬って・・





you 「キラキラ度が増してる・・」





好きな事してるからかな・・





３割増・・





イケメン度が。





そんな事を考えながら黄瀬を見ていたら・・





チラリとこちらと見た。





その時の黄瀬の視線は・・





あの時２人きりの時に見せた・・





有無を言わせない独特の視線だった。

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