ホントノエストニセモノエム【黄瀬涼太】

激怒プンプン ページ46

今の黄瀬を名付けるならば・・





you 「激怒ぷんぷんだ・・」





まどか 「A、激怒ぷんぷんって(苦笑)。まぁ・・確かに怒ってんねぇ・・(笑)」





確かにあの格好は嫌だったけどさ・・





他にもああいう格好の人いたし・・





文化祭だし・・なんて思うわけですよ。





でも黄瀬は・・





私と一切目を合わせようとせず・・





完・全・無・視！





話しかけても無視！





you 「だめだ・・心が折れた。ごめん、まどか、みっちゃん。私帰るわ」





楽しそうにバスケをしている皆を横目に帰る宣言をした私。





間中 「えっ！？だってこの後カラオケだよ？」





こんな状況で行ったって楽しくないやい。





you 「ごめん・・今日はいいや。楽しんで来て。じゃあね！」





そっと体育館を出た私はそのまま急いで学校を出た。





あんなに怒って・・





じゃあちゃんと好きって・・





私は俺のだってちゃんと・・





you 「言ってくれればいいのに・・」





「何を言って欲しいの？」





最近の私の独り言は返事が来る事が多々ある。





今日のお返事の相手は・・





you 「梶君！？今帰り？」





梶君だった。





梶 「ああ・・やっと終わった所。それより尾澤凄かったらしいじゃん？」





・・見てないのか





良かっ「俺も見たけど似合ってた・・(笑)」





見たのかっ！





you 「お陰様で焼きそばは完売しました。
梶君はどうだった？全然見に行けなかったからさぁ。明日は遊びに行くからね！」





確か結構賑わってたって聞いたけど・・





梶 「あー・・そうだね。結構忙しかったよ。
明日尾澤が来てくれるならもう少し頑張ろうかな・・(笑)」





少し苦笑いをした梶君。





梶 「でも・・ちょっと心配だったかな。あれ・・」





心配・・？





you 「何が・・？」





梶 「あの格好・・明日はしないでしょう？」





頷いた私を見て・・





梶 「文化祭だからさ、仕方が無いのは分かる。でもああいう格好はして欲しくないな」





そうだよ・・





黄瀬だってこう言ってくれればいいのに。





あんな風に私を無視して・・





梶 「えっ？ごめん・・言い過ぎた？」





私の目からは涙が溢れていた。





ポンポンと頭を撫でてくれる梶君・・





梶 「頑張ったんだね。よし！俺がご褒美あげるよ」





そういうと・・





梶君は私の手を引いて歩き始めた。

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