ホントノエストニセモノエム【黄瀬涼太】

冷たい視線 ページ45

ﾓﾌﾞ女子 「きゃーっ！黄瀬君かっこいい！」





確か男女逆転喫茶のはずなのにギャルソンの格好してる黄瀬。





間中 「おやおや？黄瀬君。随分お似合いです事。でもさ、あんた女装するんじゃなかったの？」





思わず白衣の前を手で押さえる。





その下が見えない様に。





黄瀬 「この格好で宣伝して来たらすぐ着替えっスよ。っつか・・その格好何？」





周りの事なんかお構いなしに不機嫌さを露わにした黄瀬。





まどか 「うちも宣伝用の衣装。これ持って焼きそば買いに来いって校内回るの」





腕組みをしたままじっと私を見る黄瀬。





その眼力でやられそうだ。





黄瀬 「・・それ終わったらすぐ着替えろよ」





そう私の耳元で言うと・・





黄瀬はスタスタと自分の教室へと戻って行った。





まどか 「あは・・怒ってる・・(笑)」





間中 「ホント・・超怒ってる・・(笑)」





お２人共凄く楽しそうですね・・





まどか 「さて・・本気で黄瀬が怒りだす前にさっさと仕事してそれ脱ごうか？」





黄瀬に怒られる言われは無いが・・





この衣装を即刻脱ぐという案には大賛成だ。





結局この後・・





ﾓﾌﾞ男 「やべぇ・・あれで叩かれてもいいわ」





宣伝効果は抜群で・・





うちのクラスの焼きそばは今日の分を完売させた。





you 「終わった・・終わった！もういいよね！？脱いでいいよね！？着替えてくるっ！」






宣伝だけのはずが・・





結局完売させるまで女王様でいた私。





you 「幾ついるのかさっさとお言いっ！」





がなぜかウケてしまって・・





椅子を置いてそこで足組みをしながらお客様を迎えるコンセプトへと変貌していた。





なぜか女子にも大ウケで・・





沢山の人が見に来ていたけれど・・





黄瀬も梶君もうちのクラスに来る事は無かった。





まどか 「気をつけて行っておいで。私、間中と男バスの体育館へ行ってるからね。
先輩が来てるから。Aも着替え終わったら来てね！」





you 「へいっ！了解した！」





すちゃっと２人に敬礼した私は猛ダッシュで着替えに行った。





you 「はぁ・・制服って最高だ」





幸せを噛みしめながら体育館へ急ぐと・・





you 「うわぁっ・・可愛い」





女装したままの黄瀬が皆に囲まれていた。





・・でも





ふと私を見た黄瀬のその視線が・・





もの凄く冷たくて私はその場から動けずにいた。

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