ホントノエストニセモノエム【黄瀬涼太】

引き寄せるＳ ページ29

間中 「黄瀬か・・」





まどか 「あぁ・・黄瀬か・・」





この２人のリアクションに・・





黄瀬 「それ傷つくっス！だめだめ」





苦笑いしながら私の隣にそっと座った。





間中 「ってか、隣のクラスの文化祭のお手伝いまでしてくれるの？黄瀬君やさしぃー」





心が全くこもっていない。





黄瀬 「ったく・・もっと他の言い方ねっスか？」





小声で面倒臭そうにそう答えた黄瀬。





you 「えっ？」





少し意外な顔をした私に・・





まどか 「あのねA、似た者同士ってのはお互い分かるもんなのよ。色々とね」





って事は・・？





you 「まどかの本性も？」





まどか 「その言い方止めろ」





あははと黄瀬とみっちゃんは笑った。





間中 「尾澤の事を好きになるのは確かにＭばっかだけど・・
あんたの周りにいる人間はドＳばっかなんだよ？驚いたでしょう・・(笑)」





まぢかぁー！





まどか 「Ｓを引き寄せるんだよ、Aは・・(笑)
まぁ、私達以外のＳがAで遊ぶのは許せないけどね・・(笑)」





なんだそれは・・





黄瀬 「さてと・・これいつまでかかるんスか？」





そう言ってプラカードを指差した。





you 「もっ・・もう少しかかる・・かなぁ？」





なんだか居た堪れないぞ・・





まどか 「あれ？これ足りない。美術室から借りてこないと」





グッドタイミングだ！





you 「私が行くよ！３人はここで待ってて」





慌てて教室を出た私は足早に美術室へと向かった。





コンコン・・





you 「失礼します・・」





独特の雰囲気の美術室・・





その奥に・・





「はい・・誰？」





・・ってか誰？





you 「すみません。私は２年の尾澤といいます。美術室から画材を少しお借りしたくて」





「画材？ああ・・そういえば南さんが借りて行ったっけ。いいよ。少し待って」





大人しそうな人。





「はい。少し時間かかるからここに座って待ってて。これ、間違えて二つも買っちゃったんだ。
良かったら飲んでよ・・(苦笑)」





ミルクティーだ。





you 「頂きます。えっと・・」





「ああ・・自己紹介がまだだったね。俺も２年なんだ。梶 雅人。宜しくね、尾澤さん」





凄く綺麗な顔・・





こんな人いたんだ。





you 「よっ・・宜しく。じゃあこれ、頂きます」





そういうと・・





梶君はにっこりと笑って返した。

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