ホントノエストニセモノエム【黄瀬涼太】

気になって仕方がない ページ26

黄瀬が手にしている雑誌は月バス。





今回の月バスは現在のキセキの世代特集で・・





もちろん黄瀬も特集されている。





ウインターカップに向けての注目度が半端ないのだ。





黄瀬 「俺のページ・・開いてたっスよね？」





気付いてたの！？





パラパラと捲って自分のページを出した黄瀬。





思わず目を逸らした。





・・確かに黄瀬のページが開かれていた





気になった。





あのキスをした相手がどんな人なのか。





彼女な訳じゃないし・・





どちらかと言うと主人とペット見たいな関係だけど・・





無性に気になった。





昨夜母に付いて行った本屋で思わず買ってしまった月バス。





黄瀬 「こんなの見なくても俺に聞けば何でも教えてあげるっスよ？Aなら」





ばっと雑誌を閉じると・・





すっと私に寄り添った黄瀬。





黄瀬 「確か・・１時間は話しっぱなしなんスよね？」





そう言いながら・・





私の唇を指でなぞっている黄瀬。





・・キスされる？





そう考えるとドキドキが止まらない。





黄瀬 「なーに考えてるんスか？ほら・・ケーキ食べよ？」





ケーキ・・？





you 「あっ・・うん。そうだね。このケーキ美味しい」





やだ私・・何期待してんの・・？





キスされる事を望んだ・・？





だめだ・・





他の事を考えよう。





you 「そう言えば涼君のクラスは何をやるの？文化祭」





話しを変えよう・・





そんな私を見て・・





黄瀬の口元が少し上がった。





黄瀬 「俺のクラスは男女逆転喫茶っスね・・」





男女逆転って事は・・？





you 「もしかして・・女装するの？」





大きくため息をついた黄瀬は・・





黄瀬 「そうなんスよ・・俺も女装しなきゃいけないらしくって・・本当憂鬱っスわ」





女装かぁ・・





you 「でも似合そうだよ・・(笑)」





黄瀬 「そりゃ俺っスからね。当然っスよ」





・・凄い自信だ





黄瀬 「で・・Aのクラスは何するんスか？」





you 「うちのクラスは焼きそば作るんだ。涼君も食べにおいでよ」





そう言った私をじっと見た黄瀬・・





you 「なに・・？どうか「ちゃんと呼んでくれたっスね？涼君って」」





・・あれ？





全然気にせずそう呼んでた。





黄瀬 「ご褒美あげなきゃ・・」





怪しく微笑んでそう言った後・・





黄瀬は素早く私と唇を重ねた。

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