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二度目の軍議 ページ12

自室へ戻る際中、二人は他愛のない話をしていた。


A「そういえば、今朝の軍議はやはり戦の事ですか?」

三成「はい。と言っても、小競り合いですが」


当時、未だ室町幕府なるものが形だけ存在していた。

応仁の乱があってからその力は徐々に衰退しているものの、現在の帝である十三代将軍足利義輝が幕府を以前の形に再興しようとしている、という噂も流れていた。

義輝は圧倒的なカリスマ性を持ち、同時に剣豪としても名があったためか、彼に下る大名も多かった。


義輝に下ったものは所領安堵が約束され、将軍が後ろ盾になるので敵が攻めてくることは滅多にない。

逆に義輝の傘下にいない豊臣は、彼の後ろ盾がある領地を攻めることが困難になる。

幕府が衰退していると言っても、将軍の御殿にいる兵士の数は桁が違う為、このころの豊臣は下手に領地を広げることはなく所領の治安や経済に力を入れていた。


三成「私が不在だからと言って脱走はなさらぬよう」

A「それはどうですかねー」

三成「A様」


Aの後ろから威圧をかける三成。

しかし鈍感なのか楽観的なのかAは気にしない様子で廊下を歩む。

そんな時だった。


助「あ、お探ししましたよ!」


前方から慌てた様子で二人の元へ駆け寄って来た助は、Aではなく三成の方を向いた。


三成「私に用か?」

助「はい、先程竹中様がお呼びでしたよ。なんでも、急ぎで軍議を開くと…」

A「午前中も軍議で午後も軍議…何かあったのでしょうか?」


三成はしばらく考え、すぐに向き直る。


三成「…分かった。A様を部屋に送り次第、すぐに向かう」

A「私の事は構いません。汝は軍議に向かってくださいな」

三成「A様を無事部屋に送り届ければ軍議に参ります」

A「部屋くらい一人で戻れますよ。それに、軍議があるときに脱走など考えません」


さっきまで散々追い回したのはどこのどなたか…、と助は思わず口に出しそうになった。

すると助が考えていたこととほぼ同じことを三成が口にする。


三成「ついさっき脱走した御方が何を言いますか」

A「汝のお陰でそれは未遂です」

助「ま、まあまあお二人共…」

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わんこ大暴走 - 三楓さん» よろしくお願いします! (2017年11月27日 16時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - わんこ大暴走さん» コメントありがとうございます(*´∀`*)小説の方、是非拝見させて頂きますね。友達ですか!私でよければどうぞよろしくお願いします! (2017年11月26日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - あと、よろしければ、お友達になっていただけませんか? (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - わぁ!すごいです!ボクもBASARAの作品書いてます!読んでみてください! (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三楓 | 作成日時:2017年10月30日 12時

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