第12話 _ 周りには注意を ページ13
*
『おは……うわっ』
朝、教室のドアを開けると
そこには薔薇園が広がっていました。
『__なんて、そんなことあってたまるか!』
吐き捨てるように言い、
張本人であろう人物を探す。
「私をお探しですか……☆」
『うわ、降ってきた』
「たまには羽のように空から降ってくることもありますとも、人間ですから」
『ねぇ、日本語って知ってる?』
聞き慣れた日本語のはずなのだが
組み合わせが特殊すぎてどうも理解できん。
って、それはこの際どうでもいいんだ。
いま大事なのは。
『渉!薔薇片付けろ!!』
「何故です?綺麗でしょう?」
『綺麗だけど授業の邪魔。それと私は渉に話がある。よって、片付るべき』
彼はパチンッと一回、指を鳴らした。
その瞬間、あれだけあった薔薇は
まるで魔法のように一瞬で消える。
「私に用があるのでしたら
呼んでいただければ良かったのですよ?」
『え、家に?
下手したら命なくなりそうじゃん』
「あなたの家、そんなに大変なのですか?」
どんな想像だよ。
私の家はサイコパスか???
『ちげぇよ、英智だよ』
「私が大人しく捕まるわけがないでしょうっ」
『いや、私が英智に』
そう。私の家に渉が来たときの不安。
それは嫉妬にかられた英智が襲い(狂気)に
こないかということ。
「……あなた、英智の彼女なのでは?」
『そうなん?』
「いえ、知りませんけど」
『私も知らないんだわ』
沈黙。
流石にこれは心が痛いね。
うん、次からやめよう。
ということで本題に移ろうかな。
心が痛いから!
『罰ゲームの件なんだけど何すればいい?』
「はて?」
『だってこの間、帰っちゃったじゃん』
喫茶店に行ったときのことを差せば
「あぁ」と頷くと、
「いえ、結構ですよ。楽しかったので☆」
『楽しかった……?』
「ええ」
にっこり笑う彼は私にとって恐怖でしかない。
だからまず一番最悪のパターンをあげてみる。
『私たちのやり取り、見てた……?』
「はいっ」
はい、乙☆
『うーがー!!!なら一緒に入ってこいよ!
盗み見、盗み聞きだよ、それ!』
「邪魔しては悪いでしょう?」
勝手に居られる方が邪魔……。
あと単純に恥ずかしいんですが!?
道化師さんには分かりませんかね!?!?
あぁ、もう。
喫茶店で少し渉に感謝した私をぶん殴りたい。
*
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠理 *μidori(プロフ) - サリーさん» わぁぁぁ嬉しいお言葉をありがとうございます〜!ぜひぜひその流れで推しちゃってください!!笑 これからも楽しんで頂けるよう頑張りますのでお付き合いいただければ幸いです(*´ェ`*) (2022年11月28日 18時) (レス) id: 1cce995324 (このIDを非表示/違反報告)
サリー - これ読む前は別に英智推してなかったんですけど、これ読んで推しになりそうです……!すっごく面白いです!! (2022年11月21日 18時) (レス) @page17 id: bff6de7ecd (このIDを非表示/違反報告)
翠理 *μidori(プロフ) - 咲良さん» 初めまして、コメントありがとうございます!作品、気に入って頂けたようで光栄です!たくさん嬉しいお言葉と登録もありがとうございます(TT)励みになります〜!!気まぐれすぎる更新頻度ですが、引き続きお付き合い頂けたら嬉しいです(*´ェ`*) (2022年10月5日 0時) (レス) id: 449bf16df2 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - あッッッ………とても好きです…なんかほんとに、あの、好きです……語彙力がないのが悔やまれる…!!とにかくすきです!!!めちゃめちゃすきです!!!!更新されるの楽しみにしてるです!!(お気に入り登録失礼します…!) (2022年10月2日 22時) (レス) id: abcb0d1633 (このIDを非表示/違反報告)
翠理 *μidori(プロフ) - 珀琥さん» 初めまして、コメントありがとうございます!作品、気に入って頂けて何よりです…!お気遣いもありがとうございます泣 最近は私生活が落ち着かずあまり更新できずにいますがまた近いうちに更新していきますね。宜しければ最後までお付き合い頂ければ幸いです! (2022年8月21日 20時) (レス) id: 1cce995324 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ