５【加筆修正】 ページ6
この一言で、母の表情は怒りから、絶望へと変わった。
「な、なに、言って、る、の？あたし、絶対に、許さないわよ。貴方が審神者になるなんて」
母は、おぼつかない足どりで私の元へくると肩を強くつかんできた。私は座ったままの状態で母を見上げる。
「貴方はまだ子どもなのよ。敵の襲撃があるかもしれないって、話しじゃない。そんな危険な所に、大事な娘を送り出せない」
『私は、もう子どもじゃない。来年には成人するし、お酒も呑める歳になる。それに私は、私にしか出来ない事をして、やり遂げたいの』
私がさっきスライドする手を止めたページの題名は歴史改変による害。そう記載されているページには歴史改変による影響が書かれていた。ほんの少しでも歴史が変われば、今生きている人間が消滅し代わりの人物が現れ消滅した人物が成したことが無になる。そうなると私たちの暮らしに悪影響が出てくる。家族を守るためにも、私は審神者になりたい。
私は真っ直ぐに、母の目を見ながら言った。母の双眸から、大粒の涙が、ボロボロとこぼれ落ちる。
「わ、私は・・・」
母が言いきる前に、インターホンが鳴った。
忠昭兄ちゃんは立つと、「俺がでる」、と言って。この場から逃げるように、玄関へ行ってしまった。忠昭兄ちゃんが行ったすぐ後、ドアの開閉音と焦る忠昭兄ちゃんの声、荒っぽい足音が廊下に響く。足音はこの部屋の前で止まると。ガチャ、とドアが開かれた。私は立ち上がって、ドアを開いた主の名を呟く。
『西村さん』
西村さんは肩で息をしており、私と母の姿を見ると、目を細め微笑んだ。次に西村さんは義さんを見ると、キッ、と鋭く睨んだ。義さんは恐怖からか、蛇に睨まれた鼠の如く、動けずにいる。
「君が、政府の者かい。君の様な若造を使者にしなければならないほど、状況は切羽詰まっているのか」
若造。そう言われた義さんは怒鳴った。
「貴方誰なのよ！いきなり来て、何も知らないくせに、勝手な事言わないで！」
一息で言い切った義さんは、ぜーぜー、と肩で息しながら。西村さんを睨む。西村さんはゆったりとした仕草で腕を組み、ヨシさんを見下したような姿勢ををとる。そして、衝撃の台詞を口にした。
「わかるさ。私は、君と同じ未来の人間であり、審神者だった」
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新選組(プロフ) - 繭姫さん» 指摘していただき、ありがとうございます(*^^*) (2017年1月9日 6時) (
レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
繭姫(プロフ) - 設定の養父の平仮名の名前のとこ、(あきひろ)だと思いますよ。横から失礼しました。 (2017年1月8日 15時) (レス) id: 2b2cd99b08 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 鏡燐さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。間違いを指摘していただきありがとうございます。これからも間違いや脱字等などございましたら、ご指摘お願いします (2016年7月19日 15時) (レス) id: 99972413c8 (このIDを非表示/違反報告)
鏡燐(プロフ) - あの、４ページの薬研の時間２０分ですよ３０分ですと、厚か、平野になりますよ！更新頑張って下さい (2016年7月10日 6時) (レス) id: d132965d79 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 風月 羽鶴さん» 二日目、ですと？！ (2016年4月11日 23時) (レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新選組 | 作成日時：2015年9月20日 17時
