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これらの事を承知で、姫野は江雪左文字に呪いを施した。゛とまれ″、たった三文字の呪いは江雪左文字の全身に鎖となって巻きついて、文字通り闇堕化を゛とめた″。当初、いつ呪術が解けるか分からない危険な状態であった彼を心配して、姫野は彼を近侍に任命して側に置いた。
彼が、江雪左文字が近侍に任命されてもうすぐ四年経とうとしている。その間に近侍の交代はただの一度も、行われていない。
姫野の隣に座って、黙々とご飯を食べている江雪左文字をじいっと羨望の眼差しを向ける僕の目に、遠くにあるおかずを取る際に着物の袖からチラリと、鎖状のアザが手首に見えた。
僕はそっと、゛呪いの鎖″から目をそらした。
誰にむける訳でもなく、前にいる姫野に視線を向けると、メンドくさいオーラをはなっている。理由は間違いなく、雨宮と話していた早起きのことだろう。早起きしてまで彼等の上司の所へいかなければならない事とはなにか、気にはなったがあまり深くは考えないようにした。
次の日の早朝けたたましい目覚まし時計と、雨宮に叩き起こされた姫野は一の丸へと向かった。姫野のいない朝餉の席はいつも騒がしく。皆(みな)、年に一回あるかないかないかの珍事を、騒がないはずがない。今日は槍が降るのではないか、いや刀だ、終いには飴玉が降ってくる、なんて言い始める者まで現れた。
だけど僕は姫野が早起きした事よりも、姫野が早朝から一の丸へ向かった事の方が気がかりでならない。
「何も起こらぬと良いのですが」
ああだこうだ言っている短刀達を見ながら、左隣にいる太郎太刀がポツリと呟いた。彼も僕と同じ事を考えていたのか、普段は読み取りづらい表情を崩して心配そうな顔をしている。
「今日は、いつもより念入りに加持祈祷をしようか」
この話はこれで打ち切りとなった。
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新選組(プロフ) - 繭姫さん» 指摘していただき、ありがとうございます(*^^*) (2017年1月9日 6時) (
レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
繭姫(プロフ) - 設定の養父の平仮名の名前のとこ、(あきひろ)だと思いますよ。横から失礼しました。 (2017年1月8日 15時) (レス) id: 2b2cd99b08 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 鏡燐さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。間違いを指摘していただきありがとうございます。これからも間違いや脱字等などございましたら、ご指摘お願いします (2016年7月19日 15時) (レス) id: 99972413c8 (このIDを非表示/違反報告)
鏡燐(プロフ) - あの、４ページの薬研の時間２０分ですよ３０分ですと、厚か、平野になりますよ！更新頑張って下さい (2016年7月10日 6時) (レス) id: d132965d79 (このIDを非表示/違反報告)
新選組(プロフ) - 風月 羽鶴さん» 二日目、ですと？！ (2016年4月11日 23時) (レス) id: 56b4a7f52f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新選組 | 作成日時：2015年9月20日 17時
