第三百四夜 師匠と弟子 ページ25
〜Noside〜
「シンドバッド様、ご無事ですか」
扉を開け、ユユはシンドバッドの部屋に入った。
シンドバッドは窓枠に手をかけ、カーフィアとゼインの戦闘の様子を見守っていた。
シンドバッドはユユが来たことに気が付き、直ぐ様ユユの方を振り向いた。
「…ああ。カーフィアのお陰だな」
「左様ですか。……二人の様子は」
「戦っているよ。念のため、八人将に見守るように言っておいた。
…彼女が決着を着けると言ったんだからな。彼女の考えに従うことにすることにしたんだ」
「……そうですか」
シンドバッドの言葉に、ユユは頷いた。
「……隣、宜しいですか」
「ああ、いいぞ」
シンドバッドはユユに微笑みながら言った。
ユユは「失礼いたします」と頭を下げ、シンドバッドの隣に着く。
外を見ると、カーフィアとゼインが魔法の打ち合いをしていた。
カーフィアが熱魔法を放つと、ゼインは水魔法を。
ゼインが風魔法を使うと、カーフィアは力魔法でそれを打ち砕くなど、激しい戦いが繰り広げられていた。
ゼインを見ると、攻撃をされているのに何故かとても笑顔だ。
笑いながら、カーフィアが放った魔法を打ち返している。
笑顔と言っても、狂気じみた笑顔ではなく、弟子が成長したのを見て嬉しがっている師匠のようだった。
「魔力がなくなるのも時間の問題ですね」
「……あぁ」
ユユの言葉にシンドバッドは頷いた。
.
……すると次の瞬間、ゼインの体が力が抜けたように地面に落ちた。
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ロータス蓮(プロフ) - 突然失礼します。作者様は私を悶えさせながら泣かせる天才か何かですか…?好きです (2021年6月30日 14時) (レス) id: f03dadf55f (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» いえ!こちらこそいつも素敵なお話をありがとうございます! (2016年3月13日 8時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» 全然大丈夫です!素敵なイラストありがとうございます! (2016年3月13日 7時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
花舞花音(プロフ) - 厨二乙さん» 構いませんよ!描くと言ってから日数があまりにも空いてしまい本当に申し訳ありませんでした!(;>人<;) (2016年3月13日 0時) (レス) id: da6eceae08 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 花舞花音さん» ありがとうございます!絵を載せてもよろしいでしょうか……? (2016年3月12日 18時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
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