電話 ページ8
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「今日、新しい友達ができたんだ!」
『いや、知らないし。て言うか!俺はお前とは違って疲れてんだよね!こんなことで一々電話しないで貰えるかな!』
私は長電話することがない。まぁ友達が少ない、って言うのが理由ではあるが。でも今日二人友達ゲットした。その嬉しさあまり家に帰ってきてからインコにずーと(二時間ぐらい)電話をしていた。
インコも文句は言うけど、自分から切ることはない。なんだかんだ言って聞いてくれたりする。さりげないアイツの優しさである。そしてヘタレでもある。
何故インコがヘタレか知ってるか?いやいや、アイツモテるくせに彼女なんて一回も作ったこと無いんだよ?ヘタレ以外の他にないでしょ。
『ちょっと、今、失礼なこと考えてたでしょ!』
「何?アンタまでエスパーになったわけ?」
『何言ってんの?バカじゃない?』
介さんの影響なのかな。周りが段々エスパーに転職していってるような気がする。もういやだ、簡単に心の声読まれるよ、怖いっ!!
『で、何だっけ?友達出来たんだっけ?相変わらず友達少ないよね、市春ってさ!!』
「アンタだって、カルロス君と白河君しか友達いないでしょ」
『一也もいますぅ!』
「一人しか増えてないし……」
一人増えたぐらいで偉そうに…苛つくなぁこいつ。
『ま、俺、エースだからぁ?お前よりも、友達多いしぃ?コクられる回数だって、尋常じゃないしぃ?』
「私だってコクられることは沢山あるよ」
『はぁ!!?何それ、初耳なんだけど!』
「うん、言ってないよ」
私がそう返すとインコはギャアギャアと大きな声で騒ぐ。声がデカイせいで、耳鳴りが酷い。
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