カフェかゲーセンだったらゲーセン選んじゃう私。 ページ17
『あれ？薫先輩は来ていないのですか？』
いきなり話を逸らした私に皆さん「は？」という顔で見てきます。
まぁ、そんなこと気にも留めないで続けますがね。
『いつもなら「Aちゃん今日も可愛いね。」などと言ってくるのですが。』
「ああ。そのことで我輩、嬢ちゃんに頼みたいことがあるのじゃが。」
棺桶に座りながら零先輩が言う。
『なんでしょう。』
「薫くんに電話してくれんかえ？」
『え、そんなことでいいんですか？もちろんオーケーですよ。』
思ったよりだいぶ軽いお願いだったから快く引き受けた。
零先輩が自分の携帯を取り出し、それを晃牙先輩に渡して、晃牙先輩が嫌そうな顔で携帯をピッピッて押して、またそれを零先輩に渡して、やっとのことで先輩が携帯を耳にあてる。
「もしもし。薫くんかえ？……そうか。デート中すまんのぅ。じゃが、今日はUNDEADのレッスン日なのじゃ。顔を出してはくれんか？……Aの嬢ちゃんか？おるぞ。……我輩言っておらんかったかのぅ。……ああ。薫くんが来なくて嬢ちゃん寂しがっておるぞ？どれ、嬢ちゃんに変わろうか？」
零先輩が少し楽しそうに私を手招きする。
私が行くと、携帯を渡されると同時に耳打ちされる。
「我輩に合わせてくれんか？」
こくりと頷いて携帯を耳にあてる。
「もしも〜し、Aちゃーん？」
『もしもしー、はいAです。薫先輩今どこにいるんですかー？』
「俺は今カフェにいるよ。」
『そーですか。』
若干棒読みで返事をしながら零先輩の方を見と、ゆっくり頷かれた。
『あの…私。』
「ん？どうしたの？」
『か、薫先輩がいなくて、寂しいです…。』
私が思い切って言ったのに返事が返ってこない。
『薫…先輩？』
「え、あ、ごめん。い、今すぐ戻るからっ！」
ピッと携帯を切られて、『んー、なんだったのだ。』て言いながら零先輩に携帯を返す。
「…惚れた弱みかえ…♩」ボソッ
時間は大事だとマミーが言ってた。→←私の特技？口喧嘩かな。…嘘ですすいません。
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作者名：瑠美帆 | 作成日時：2016年9月15日 17時
