真面目な僕と不真面目な君【チョロ松】

４話 ページ6

「……何」
「いや？別に？なんでこんなブス見張らないといけないんだろう、と思っただけ」
「なっ………！」


堂々と本人の前で失礼な言動をしたのは松野家三男、チョロ松だ

「なんで僕がこんな野蛮なやつを見張らないといけないわけ？生徒会頭おかしいんじゃないの」
「まぁそう言うなチョロ松。とても美しいカラ松girlじゃないか」

からまつがーる…？


「ホントイッタイよねー！Aちゃん固まっちゃったじゃん！」
「クソ松お前黙っとけよ」

私の前にカラ松から守るように立つトド松と一松


…いや、カラ松フビン…

「チッ…じゃあ皆用意して」
「は？用意？」
「あれ？お前聞いてねぇの？僕たちが君を見張る間、僕たちは君の家に泊まるんだよ」
「はぁあぁああぁあ！！！？何それっ！一言も聞いてないわ！」


なんでこんな奴の家…と聞こえた


おい風紀委員。私の部屋見てビビんなよ

シンプルイズベストだからな
拳を握りながら青筋を立てていると、ポンッと肩に手が置かれる


「……………？」

振り向くと、頰を指で刺された


「………………！？」
「あははー！プニプニだね！」

十四松は一体なんの部類の生物なのだろうか

十四松科の十四松属に属する十四松と言う名の生物だな、きっと


「さ、行こうか」

何ちゃっかり泊まることになってんの…





「はい、ここが私の家」
「でっけー！」

十四松が庭に出て素振りを始めている
すでに3000回を越したところだ

「はい、お茶。二階の一番奥の部屋は私のお部屋だから開けないでね」
「誰もお前の部屋なんて見たいと思わないよ」
「生徒会の犬は何するかわかりませんしね〜」
「なんだとっ…！？」

喧嘩を始めようとする私たちをおそ松が止める

「せっかく一緒に住むんだし、仲良くしない？」
「………おそ松兄さんが言うなら…」
「なんであんたに…ま、それくらいいいけど…」


少し屈辱的だ


「あ、A…だっけ？俺たちの部屋どこ？」
「上あがって右の三部屋と左の手前三部屋。どれにするかは自分たちで決めて」


興味なさそうに呟くと、じゃあ俺Aの横ー！と肩を組んで来る


「別におそ松は嫌いじゃないしいいけど…」
「えっ……まってお兄ちゃん期待しちゃうよ？」
「兄貴、Aはそんな意味で言ったのではないと思うぞ」


？そんな意味ってのがわからない


「…………そういえばね、おそ松」
「なに！？」
「なんでチョロ松だけ不良じゃないの？」


私が聞くと、口をつぐむ皆

え、何かおかしいこと聞いた？

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