真面目な僕と不真面目な君【チョロ松】

４１話 ページ43

「チョロ松！！」
「うるっさ……傷に響くんだけど……」
「…げ、元気そうね…悪態ついて…」


ついさっき起きたんだよ、と隣に座るトド松が困り顔で言う

容赦なく掛け布団をめくれば、苦痛に顔を歪めるチョロ松
ザマァ


「あっちゃー…こぉれは、深く行ったねぇ…」
「…手は出してないからな」
「わかってるわよ、仮にも風紀委員が喧嘩してもらっちゃ困るわ」


まぁガンガンしてたけど(この前)
あれは見逃してやろう


「たまたまタッキーの弟君が通りかかったからいいものの、そのまま誰も来なかったら野垂死にだよ！全く〜」
「馬鹿ねぇ……」
「うるっせぇ！！」


傷口に響くんじゃなかったのか…

眼鏡くんだよね？タッキーの弟って
今度お礼言っとこ



「で、病み上がりだから何か作ってあげるけど…何がいい？」
「Aのダークマターなんて食べたくない…」
「失礼な男ね！！いいもんね！トド松のついでに作るだけだから！」
「それでも作るんだね、Aちゃん…」


ツンデレなのかな……と頬を掻くトド松

断じて違う、と言いたいが、それはツンデレのテンプレなので言わない


階段を降りていれば、ちょうどおそ松が


「あら、今からお粥作るけど…」
「あー…鮭スモーク入れといて〜」
「あるかなぁ……」


手伝おっか？と階段の上から顔を覗かせるおそ松

……珍しいから手伝わせとこうかな


「で、急になんでお粥？」
「あー…チョロ松がねぇ…ちょっと襲われて、倒れたらしいの」
「えー！？あのチョロちゃんがねぇ…」


ホント、びっくり

私的には“あの人”が風紀委員で、しかも私より一個下だったことに驚きだけど


「そういやAって結構背、高く見えるけど何cm？」
「え？どうして？」
「俺のクラスの奴が噂してて。今出てる候補は、１６５かな」


思い出すように空を見て話をするおそ松



「私、１６７cmよ？」
「えっ！？１７０あると思ってた…」
「残念、あと３cm」


米を炊きながらそう言う話をする

そういえば、六つ子もなかなか背が高いな…


「あんたらは何cmなのよ」
「あー…みんな１８０ぴったし。トド松気にしてたな…」


そりゃあ気にするわ…
でかすぎ…見上げなきゃじゃん…



「そういや、なんで一人暮らしなの？」



おそ松がそう言って私を見る

……どうして、って…



「……ほら、おそ松！手が止まってる！鮭スモーク入れたいんでしょー」


わざと話をはぐらかし、私はおそ松から目を逸らした


……なんでか、なんて…言いたくない…

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8

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西 - この方角に福があるはずです

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