極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ6)

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にわページ6

背中に固い感覚がする。

私は、うつ伏せに倒れたつもりだった。それにスノーフルは地面に雪が降り積もってて…寝返ったとしても背中はびちょびちょに濡れてる感覚がするはずだ。

誰かに運んでもらったと考えるのが妥当だろうけど、トリエルさんが運んだなら今頃ふかふかのベッドの上にいるはずだ…。

しかもここはなんだか埃臭い、

サンズさんたちの誰かだったらどうしよう…。殺される…？殴られる、蹴られるかな…、何も出来ないように痛めつけられるかな、ﾀﾋなないように、ゆっくり私を痛めつけるのかな…。

怖い。ﾀﾋにたくない。まだトリエルさんに今までありがとうと言ってないんだ。迷惑かけちゃう。

…、でも今はまだ足と手に何かをつけられているような感覚はない。

注射など打たれたあとがないか目を開けて腕を見たいんだが、私を運んだ人が近くにいるかもしれない…。顔みたくないし、「お、起きたか」みたいな感じで話しかけられたくない…！

そもそも私の部屋じゃないわけだし、今すぐここから逃げ出したい…！

だけど、そんなことしたら運んでくれた人に助けてくれてありがとうって言えない…。

お礼言わずに帰る人って最低だと思う。

よし頑張ろう。

目を開けて近くに運んでくれた人がいたら、えっと「助けてくれてありがとうございました」ってお礼言いながら帰るんだ。

ほら私ゆっくりでいいから目を開けるんだ。

…見慣れない天井。なんか地下室っぽい感じ。これ助けられたって言うより拉ち？誘かい？

「っ…ゲホッ…、ゲボッ…！」

ホコリもろに吸った。最悪だ。

これ私をここに連れてきた人来るんじゃない？

なんか犯罪の匂いがする？

私…ﾀﾋぬ？

…、今もう何歳か覚えてないけど17.18年くらいしか生きてないこの人生もう終わる？

さっき考えたよね。まだトリエルさんにありがとうって言ってないんだけど…。

すると部屋の奥からガタッと音がする。

「ッ…ひ…」

「すまん、起きてたか。気づけなくてごめんな。」

音のした方向から来たのは、いつもの青いパーカーの上に白い少し汚れた白衣を着て、片手に珈琲の入った骨の模様のあるマグカップを持っているサンズさんだった。

「…さ、サンズさ…、…ちが、…ぇ、誰？」