極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ7)

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私の知ってるサンズさんはこんな優しそうな顔私に向けない。

白衣を着ているし、sciencetaleのサンズさんだろうか。

「誰って…、サンズであってるが？」

もしもサイエンスさんならば、AUを知らないていで話しているのだろうか…。

「ぇあ、あっ…あのっ…、その、……」

なんて言ったらいいんだろう。もし「サイエンスさんですか？」って聞いて本家のサンズさんだったら「何間違えてんだゴラァ」で殺される……。

で逆に、AUの知識のないサイエンスさんに「本家さんですか？」って聞いたら今後まともに取り合ってもらえる可能性が低くなる…。

それに、返答を聞いた後どう話を進めたらいいのか分かるわけない。

「…なあ。」

「っ！？ひッ！！」

話しかけ方が怖くて目に涙が浮かぶ。それを見たサンズさんは「っおい…！？何泣いてんだよ。」と慌てた様子でこちらに近づいた。

頭の上で挙げられた手に驚いて私は、自分の頭に手を当てる。

「ご、ごめんなさい…、ごめ…なさっ…、ゆる…して下さ…ッ。」

「ちょ、別に怒ってるわけでは…」

数秒の無言。

とても気不味い空間に嫌気がさしたのか、見たことは無いが、多分いつもはセリーナさんに見せているであろう、優しい笑みをサンズさんは浮かべると「ココアでも飲むか？」と一言。

こう…、なれない優しさ？を出されると怖いな。疑うのは失礼だが、そのココアに睡眠薬やら毒やら入ってそうで怖いな。

「……、ぇ…と、……、」

「あー…、オイラのことまだ怖いか？」

そうコーヒーカップにココアの粉とお湯を注ぎながら私に問うサンズさん。

回答に困って黙り込んでいると、クルクルとスプーンをコップの中で回して「まだ熱いかもな。」と言ってココアの入ったコーヒーカップを私に手渡した。

かなり熱い。

「……、あ、すみません…。」

「ああ……。」

そういいサンズさんは目を細めて唇を噛む。何を考えているのか分からない。

意味がわからない。何がしたいんだ。今更優しくされても…。

「………あの…何故私を見殺しにしなかったんですか…？い、意図が分からないんです。」

少し俯きがちにサンズさんに質問する。

私、多分不確定要素の量に機嫌が悪くなっているんだろう。なんでこういう時だけ口数が多くなるのだろう。

黙っていれば面倒臭いことにはならないのに。誰とも関わらなければ、他人と話すこともないのに。バカだな。