【 �� 】 ページ9
｢ソフィー！風呂場の棚いじった？！｣
ドンドンと階段を降りながらハウルがそう叫ぶ
彼の髪はいつもの金髪ではなくオレンジに染まっていた
｢見て！こんな色になっちゃったじゃん！｣
｢き、綺麗な色ね｣
｢よく見て！ソフィーが棚をいじくって
｢何もいじってないわ、綺麗にしただけよ｣
｢掃除！掃除！だから掃除も大概にしろって言ったんだ！絶望だ…なんという屈辱……っ、｣
ハウルは頭を抱えて椅子に座り泣き出す
そんなに酷くないわよという彼女の言葉を聞いてもハウルは項垂れたままだった
｢あたしはそれはそれで綺麗だと思うわ｣
｢もう終わりだ…美しくなかったら生きていたって仕方がない……｣
｢ハウル、そんなに肩を落とさなくても｣
｢Aには分からないよ…美しい君になんか｣
家がミシミシと音を立てる
ハウルの髪の毛は黒く染まっていき、家のそこらから嫌な気配を感じた
｢闇の精霊を呼び出してる！前にも女の人にフラレた時に出したことがあるんです！｣
｢さあハウル、もうやめなさい。髪ならまた染め直せばいいじゃない｣
ソフィーはハウルに触れて慰めようとするが彼の肌からは緑の液体が出てきた
｢ハウルなんか好きにすればいい！！私なんか美しかったことなんて1度もないわ！こんなとこもう嫌！！｣
彼女が扉を開けて飛び出していく
マルクルが名前を叫んでいるのが背後から聞こえた
｢…女の子泣かすなんて、だからフラレるのよ｣
カルシファーを掌に乗せて液体まみれから回避させる
｢もうそれ使わないって約束したじゃない｣
マルクルにソフィーを呼んでくるよう声をかければ、彼は彼女を呼びに飛び出した
暖炉の上の液体を避けてカルシファーを暖炉に置き、ハウルに向き直る
彼は何も喋らないまま、頭を落としていた
｢私はハウルのこと美しくないなんて思ったことないし、ハウルの気持ちわかんないよ。でもハウルだって分からないじゃない、自由に魔法が使えない私の気持ちなんか｣
踵を返して扉に向かう。
ガチャりと扉が開きマルクルがソフィーを連れて帰ってきた。すれ違うように街への扉を開き外へ出て彼女の方をむく
｢ごめん、ハウル任せてもいい？｣
｢え？｣
｢ちょっと家出してくる｣
ニコリと笑って、ソフィーの答えを聞く前に早足で街へ飛び出した
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ベニテングダケ(プロフ) - はじめまして！「ハウルの動く城」好きなんですか？私は大好きです！なのでとてもルイさんの作品を楽しく読ませていただきました。昨日ハウルの動く城を(金)ローで見てハウル熱がふきかえされました！それでこの作品に出会ったのです。とても素敵な作品だと思います！ (2021年4月3日 3時) (
レス) id: e33603a458 (このIDを非表示/違反報告)
ハリア - とても内容も深くてハウルも好きですがこの小説のお話がとても感動して好きです。またいつか新しい作品があれば楽しみにしています。 (2021年4月3日 1時) (レス) id: ff848e5d79 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - Aの化身さん» 初めましてこんにちは！そう言っていただけて凄く嬉しいです！2年経ってもこの作品を見つけて読んでくださる方がいる事実だけでもとても幸福なのに素敵な感想までほんとにありがとうございます！ (2020年7月18日 12時) (レス) id: 7e9bb53309 (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 2年越しから失礼します。ジブリ作品が再上映されているのを知り、2日連続で見に行った後に懐かしさを覚えて作品を拝見しました。ハウルファミリーは本当あったかくて大好きなので、読んでほっこりしました。とても面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年7月15日 3時) (レス) id: b8de8932f8 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 紅音さん» 少し凝った設定になってしまいました笑笑設定を作るのが好きなので結構盛っちゃうタイプなんです笑そんな風に言っていただけて本当にありがたい限りです！今までご愛読ありがとうございました！ (2018年8月29日 10時) (レス) id: 1b9f7d69e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2018年8月16日 20時
