黒の片翼と理想と幻と【スマブラSP】

#37 深部到達 ページ38

ベレス「私はそっち側にはいけない…だからクラウド。お願い。私の分まで頑張って。
セフィロスがどれだけの力があろうと、Aを救えるのはあなただけよ」


クラウド「あぁ。わかっている。何があろうともこの先必ずAを助ける。必ず連れて帰る。
…それと…」



ベレス「…？」


クラウド「…礼を言う。
あんたが居なければここまで辿り着けなかっただろう。教育係、誇りを持てよ」



ベレス「どういたしまして。
それに、私は最初から誇りを持ってるの。あなたもお世話係として自信を持ってね」



クラウド「ああ。…では行ってくる」









ベレス「(頑張れクラウド…必ず勝ってね。)
…君たち、出会ったばかりで申し訳ないけれど、帰り道を案内してもらいたいな。頼めるかな?」





【…】



ベレス「ん？待って！どこに行くの…？」






妖精たちが私たちが来た方向とは別の場所に歩き出した。
一体、どこに向かって行くんだろう…







ベレス「！！…これは…」









……





…………









クラウド「(光の中に入ったはずなのに、暗いままだ。どれほど歩けばAに辿り着けるのだろう。)




…っっ」







暗闇をしばらく歩いていると、いつの間にか外に出ていた。
朝日のような眩しい光で目を細める。
…が、目を凝らしてるとそこは…





クラウド「ここ…は…天国か?いや、違う。ここはAの心の深部だ。
つまりここがセフィロスの居場所…」



だが奴の忌々しい雰囲気とは裏腹に、小鳥のさえずり、川のせせらぎ柔らかな春の風。
美しい花、ここちよい青空…と穏やかで美しい光景だった。





…間違えて死んでしまったのでは無いだろうかと思うくらいに。






だがそんな夢見心地の気分も一瞬にして奪われた。









セフィロス「ついに辿り着いたか、クラウド。
思ったより早かったのだな」



クラウド「セフィロス！」





姿が見えない、何処にいる…！









セフィロス「あのまま普通に生活をしていれば、3日の時が過ぎれば自動的に忘れられるものを…
お前はもともとお世話係では無いはずだ。
今までご苦労だったな。私にAを引き渡せばそれでお前の役割は終わる。
何故ここまでやって来た」









クラウド「あんたにAを渡すわけが無いだろう。
お世話係なんて最初からする気が無かったくせに、間違えているのはあんただ！」

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