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｢ おはようございます、A様。｣
私の朝は女官の挨拶から始まる。
私は朝が弱い。 だが、夜は何時までも起きられる夜行性だった。
その理由は私は星が好きだから。 あんなに遠いのにきらきら光る、私たちを安心させる力を持っている。
｢ A様、昨日も夜遅くまで星を眺めていらしてたのですか？｣
私の髪をくしでとかしながら女官は言った。
私は口紅を塗り終えてワントーン高い声で言った。
｢ そうなの！ 今は冬でしょう、オリオン座が見えるのよ。 今夜貴方も見るといいわ、すごく綺麗だから。｣
女官は可愛らしい笑みをこぼすと｢ そのお話は昨日もしていましたわ。｣と言って私を見つめた。
私は｢ だって、綺麗なのよ。｣と笑い女官にとかしてもらった髪を触った。
これが私の朝の始まり。
そして、これから家族に会いに行ってきっと｢ おはよう ｣や｢ 今日もいい天気ね。｣って笑い合うものだとずっと思ってた。
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作者名：佑里 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ri0410saka1/
作成日時：2017年2月18日 23時
