【黒○】雨 降 る バ ス ケ 部【裏切り】

5▼見下ろす巨人×見上げる小人 ページ7

紫原「くどちんが……

くどちんがそんな奴だと思わなかった!!」

「ちがっ」


一気に血が昇った
征ちゃん大好きなむっくんは
そう言って私の胸ぐらを掴んだ。


当然 身長差は半端ないくらいあるわけで。

むっくんは
私を見下ろすかたちになるわけで。

私はこれでもか弱い女の子なわけで。


本気で捻り潰すよ状態になってるから
冗談ぬきで恐いんだけど。

そんなこと言ってるヒマもないくらい
恐怖しかないんだよ。


───まぁ思ってるヒマはあるんだけどね。





赤司「やめろアツシ、俺は大丈夫だから」

征ちゃんがむっくんをとめる。


紫原「でも!!」

赤司「アツシ」

静かな声で名前を呼んだ。


紫原「………」

赤司「いいな？」

紫原「……はぁーい」

渋々と私をはなした。



紫原「今度赤ちんにそんなことしたら
俺マジでキレるから」

そう言ってむっくんは私を睨んだ。






───違う。



───私じゃない。



───お願い、信じてよ……。





そんなことを言っても
どうせどうせ信じてくれないんだったら……。



そう思って私は何も言わなかった。



……私はどうすればいいの？







─────ねぇ

誰か教えてよ──────

6▼見えない嘘×すれ違う心→←4▼重い空気×静かな裏切り

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す