梅がこぼれ、椿が落ち、牡丹は崩れ、雪柳は吹雪き、菊が舞い、命が散る。 (ページ44)

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●四十一匹と四十一本ページ44

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平子は仕事が終わり家に帰ろうとしていた。

倉「あ、タケさーん！」

平「……何だ？」

倉「今日何人か呼んで飲みに行こうって思ってるんすけど、タケさんも一緒に行きません？」

平「………そうだな、俺も行かせてもらう」

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倉元やその他の捜査官と共に歩いていると、一軒の居酒屋にたどり着く。

倉「……じゃあ、ここでー」

平「……」

店の中に入ると、居酒屋らしい沢山の人間。食べ物や酒の匂い。

倉「うわー……今日はいつもよりも人が多いなー。同窓会かなんかっすかね？」

平「…さあ、どうだろうな」

倉「あ、ここ空いてる。うっし！取りあえず皆ビールで！」

倉元やその他は酒や食べ物を頼み楽しそうに騒いでいる。その中で平子は考え事をしていた。

平(………アゲハの正体が百鬼さんなら……俺はどうするべきなのだろうか……報告すべきか………だが、俺は本当にそれでいいのか？)

「…はっ、もしかして……恋！！？？」

突然大声が聞こえ驚いて我に返る。

店内は一瞬静まり返ったが、すぐに騒がしくなった。

先ほど叫んだ女性は沢山の男女と笑いあっている。恐らく同窓会だろう。

ふと横を見ると

平「………！」

そこには、

今考えていた人。

彼女がいた。

平子が後ろの人物を見ていることに気づいた倉元もそちらを見る。

倉「あれ？百鬼さん？」

『！！』

彼女が驚いたようにこちらを見て、自分の顔を見て目を見開く。

『平子さん…？』

平「……！百鬼……さん」

雅「？どしたの夜蝶？」

先ほどの女性が平子たちの方を見る。

倉「百鬼さんっすよね！？こんなとこで会うなんて、奇遇っすね！」

『え、ええ……(^^;)そうね…』

雅「え！もしかして………夜蝶の思い人って……」

『だから、そんな人いないって言ってるでしょ(^^;)』

雅美は百鬼の言葉を無視し、倉元に近寄る。

雅「うちの夜蝶がお世話になってますー」

倉「え！？(^^;)俺？」

雅「はいー。あの子の事、よろしくお願いします＜(_ _)＞」

『ちょっと！(；ﾟДﾟ)』

百鬼は平子を見る。平子は見られているのに気が付くと目を反らす。

((……？))

雅「……もー夜蝶！あなたの事なんだからー」

『だから、そんな事しなくていいって…！』

倉元は苦笑いを浮かべながら平子を見る。

倉(………)