梅がこぼれ、椿が落ち、牡丹は崩れ、雪柳は吹雪き、菊が舞い、命が散る。 (ページ11)

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●九匹と九本ページ11

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平子が倉元と廊下で話していると、

"平子上等捜査官、至急ロビーにお戻りください。平子上等捜査官、至急――――"

倉「タケさん、呼ばれてますよ？」

平「…ああ。ちょっと行ってくる」
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平子がロビーに着くと、そこには
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平「……百鬼夜蝶…さん？」

『昨日はお世話になりました(^-^)』
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平「…あの……どういった…ご用件で？」

『…昨日貸して下さった、傘を返しに来ました』

平「…わざわざおこしにならなくても良かったんですが…」

『ああ、私が返したかっただけですから(^-^)』

平「……そう…ですか」
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『……昨日、濡れちゃいましたよね…？』

平「え…あ、まあ少し…大したことはありませんが」

『すみませんでした……私が傘を忘れたばっかりに…』

平「いえ…お気になさらないでください。俺がそうしたかっただけなので」

『………本当にありがとうございました)ﾍﾟｺﾘ』

平「こちらこそ、わざわざありがとうございます」

『では、これで失礼します(^-^)』

そう言って建物からさっさと退却しようとすると

平「あの」

『はい？』

平「……よかったら、この後お茶でもどうですか？」

『(ﾟдﾟ)！』
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((え、えええ！嘘…、どうしよう…って、いやここは断らなくちゃ……でもこういう時に断るのって怪しまれる…？ああああ、どうしよう……))

一人心の中で焦っていると

平「……いえ、引き止めてしまってすみません。気にしないでください」

『……』
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((…あれ？……なんで迷ってるんだろう？相手が諦めたんだし…このまま帰らなくちゃいけないのに…))

平子の顔を見ると、いつもと変わらない無表情でこちらを見ている。

一体何を考えているのかわからない。

焦りで思考がグチャグチャになる。

そんな頭で辿り着いた答え。

平「……百鬼さん」

『わかりました』

平「え？」

『そこの喫茶店で』
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((………もう、どうにでもなあれ……))

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皆さんに一つお詫びが……

平子さんの担当地区を知らなかったため、ずっと1区と表記していましたが、21区でした。すみません＜(_ _)＞今までの部分全て修正しました。すみません＜(_ _)＞

夢主(作者)の思考がシャットダウンしました。