９２話目 ページ6
久しぶりだな〜
貴方side
『裏切られる前に、貴方があの人達を突き放しなさい』
【壊す蛇】に指示された内容は胸が痛むものだった。
でもこれ以上傷つきたくない。
脳内に流れたような幻覚が実際に起きたら、今度こそ耐えられない。
精神的に弱りきっていた私は【壊す蛇】の言いなりになった。
意識が戻り、真っ先に目に飛び込んできたのはメカクシ団のみんな。
なんでココに……
カノをはじめ、口々にA、Aと私の名前を呼ぶ。
エネ『心配したんですよ！気分大丈夫ですか？今助けますから……』
やめてよ、どうせ私なんか必要としていないんでしょ？
貴「さっ…触らないで！」
震える声を絞り出す。
案の定、全員が驚いた表情を見せた。
カノ「どうしたのA？なんか変だよ…？」
私に手を伸ばしてきて咄嗟に払い除ける。
怖い……。
貴「いやっ来ないで！来ないでよ！」
どうしても重なってしまうんだ。
その優しさが、その温かさが、どうしても
失った時の恐怖を増してしまうんだ。
シンタローが研究者に怒鳴ってる。
研究者も何か言ってる。
何を言っているのかは分からなかったが、ただそのやり取りをぼんやりと眺めていた。
だから最初は信じられなかった。
まさかカノがーーー
大好きなカノが、躊躇なく撃たれるなんて。
苦しそうに堪えているカノを見て
「あぁ、そうか」って。
私はまだ皆がすき。
カノの事だって今もまだ愛してるんだって。
自分のことなのに、ここまで来ないと気が付かないなんて私はとんでもない大バカだ。
それと同時に、取り返しのつかないことに巻き込んでしまってんだっていうことにも気付いた。
必死で研究者に訴えるも、相手はどこ吹く風でとても腹が立った。
でも私に怒る権利なんてない。
元凶はすべて私なんだから。
今の私にはただただ泣いて謝り続けることしかできなかった。
カノは「気にしなくていい」と言ってくれた。
……なんで？
なんで貴方はそんなにも優しいのだろう。
コノハは憎い研究者を殴り飛ばしてくれた。
不謹慎だけど嬉しかった。
そして思った。
これからもメカクシ団で過ごしたい、と。
胸の内を全てぶちまけると、モモちゃんやセト
が…ううん、誰一人拒まずに私を受け入れてくれ
た。
私、信じていいんだよね？
やり直せるんだよね？
貴「皆ありがとう……私、私ね……！」
でも……ここで私の意識は途切れた。
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masa-kichi(プロフ) - 巫子さん» 最終更新からだいぶ日が経っているのにわざわざコメントありがとうございます！泣そう言っていただけてとても幸せです！こちらこそありがとうございました。 (2017年7月3日 18時) (
レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - ミオナさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜日頃の妄想からの思いつきをぶっ込んだ作品なので、少々不安は残っていたのですが…。そう言っていただけてとてつもなく嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - カノLOVEさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜この作品は初めて作ったものなので、今見返すと語彙力や表現力の無さで恥ずかしくなるのですが…そう言っていただけてとても嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とってもいいお話でした(泣)本当に良かったです。有難う御座いました (2017年7月3日 17時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
ミオナ - 最高でした（泣）イイ話です (2017年6月17日 5時) (レス) id: 27a20bc8d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：masa-kichi x他1人 | 作成日時：2016年5月13日 16時
