壊す蛇の憂鬱。最終話 ページ48
そして――――・・・
あの後、Aとも無事に和解。
今もAの蛇として、Aの中に健在している。
この間なんて、初めて『壊す能力』が人の役に立った。
私でも、Aたちの役に立てたんだね・・・！
そう思うと、とても嬉しくなった。
そして何より、
貴「ただいまー！」
今まで見たことないくらいの、Aの輝いた笑顔を毎日のように見られて嬉しかったんだ。
あの家で暮らしていたとき、心から明るく笑うAなんて見た覚えがなかったから。
だから・・・
私の野望みたいな何かも、全部叶った。
これで私の邪念も消えてくれたようで。
壊す「A、今までごめんね。そして―――
・・・『ありがとう』」
これからはAの××としてじゃなく、蛇としてAのことを見守っていくからね。
癒す蛇の能力のおかげだろう、徐々に薄れていくAのくびれの傷をぼんやりと見つめながら、
ゆっくりと目を閉じた。
そしてくびれの傷が完全に消えた頃、私は真っ白な光に包み込まれた――――
・
・
・
貴「・・・あれ？壊す？」
カノ「どうしたの？A」
貴「あ、カノ。えっとね・・・」
おかしいな。いつもなら呼びかければ、すぐに返事してくるのに。
最近、【壊す】が話しかけてくれない。
前にセトのバイトのお手伝いで、頭の中でお話しした時が最後だ。
まさかとは思ったが、壊す能力は失われていなかったので【壊す】がいなくなった訳ではなさそうだ。
その時、
・・今まで……ね。________ありがとう＿＿＿＿＿＿＿
貴「・・・！」
壊す蛇の、声が聞こえた気がした。
カノ「A？」
貴「＿＿＿ううん。なんでもない」
・・・今も時々思う。
壊す蛇は本当はお姉ちゃんだったんじゃないかって。
強がっていたけれど、本当は寂しがりやなお姉ちゃん。
そんなお姉ちゃんを、私は壊す蛇と重ねつつあった。
・・・でも、私はもう大丈夫。
お姉ちゃんにも、芽衣にも、たくさん迷惑をかけてきたけど。
貴・結衣｢｢――――・・・またね、お姉ちゃん/A｣｣
・
・
・
『壊す蛇の憂鬱。 ＿＿＿ fin 』
あとがき（＋壊す蛇の憂鬱。の解説的な何か）→←壊す蛇の憂鬱。１５
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masa-kichi(プロフ) - 巫子さん» 最終更新からだいぶ日が経っているのにわざわざコメントありがとうございます！泣そう言っていただけてとても幸せです！こちらこそありがとうございました。 (2017年7月3日 18時) (
レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - ミオナさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜日頃の妄想からの思いつきをぶっ込んだ作品なので、少々不安は残っていたのですが…。そう言っていただけてとてつもなく嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - カノLOVEさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜この作品は初めて作ったものなので、今見返すと語彙力や表現力の無さで恥ずかしくなるのですが…そう言っていただけてとても嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とってもいいお話でした(泣)本当に良かったです。有難う御座いました (2017年7月3日 17時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
ミオナ - 最高でした（泣）イイ話です (2017年6月17日 5時) (レス) id: 27a20bc8d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：masa-kichi x他1人 | 作成日時：2016年5月13日 16時
