Ｃランクって言ってる時点で馬鹿にしてるじゃん ページ3
伊月side
おかしい‥‥‥
あり得ない。
この家が朝の八時になっても静かでいるなんて‥‥
朝八時にはいつもうるさい。
真太郎が変な薬を作っていたり、千尋さんと良がくだらないことで喧嘩してたり。
家族以外だったら、窓ガラスが割れていたり、音楽の音量がうるさかったり。
悪戯だらけの町だ。
親切になんかしないし、家族以外にはあまり良いと思わない。
俺たちのところは良すぎるのだ。
だから一緒に住めてもいる。
家の中はとても広い。
屋敷並みの広さがあり、十二人が住むには贅沢だと思うが、用意してくれたので使っている。
部屋の中はみんなヤバイので、見ようとしないが。
そんなことを思っているが、今は全力で一階への階段をかけ下がっている。
伊「辰也っ、何かあったのか！？」
階段の近くに辰也がいたので声をかけたが、辰也はため息が出そうな顔をしていた。
これはいつものことなので気にしない。
氷「‥‥‥人が落ちてきた。しかもCランクの」
とんでもなくすごいことだが何てこともなく言う辰也のメンタルはすごいと思う。
氷「三十二人で気を失ってる」
伊「は、運んだの！？」
氷「運んでいる。俺は運ぶなと言われた」
そうだろうなと思った。
辰也は適当だからさ。
人より物の方が大切らしい。
まあ、物を操るからそういえばそうなんだけど。
氷「布団は敷いた」
伊「まあ、大丈夫かな」
氷「さあ？知らない」
やっぱり辰也は適当だ。
辰也のお母さんの性格が移ったな。
能力は人の性格になるしね。
火を操る人は熱血だったりするし。
そんなことを思っていると、向こうから真太郎たちが歩いてきた。
緑「大変でしたよ。薬草を作らないといけないのに。あっ、辰也さん、氷の欠片、持ってきてくれません？」
氷「取ってきたら？」
緑「氷点下三十五度とか死んじゃいますよ」
もう聞く気がなくなったので、五人からは離れて寝ることにした。
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