番外編4話※注意※またしてもピンク… ページ46
ユウは僕に『キス』をしていた。
ランマ「っっ…?!んんん…っ」
僕は頭が真っ白になった。なんでこんな、愛しあう人たちがやるような行為を、ユウがしてくるか、僕は理解できない。
今思えば、あの頃は16歳。男女として気になることだってたくさんあっただろう。
僕は抵抗する力は抜け、床に座り込みそうになった。けど、ユウが僕の腰を支えて、座らせてくれない。
何度かユウは、キスをしている途中に口を離した。そのたびに僕は、呼吸を整えようと必死になる。
ランマ「ぷはぁ…はぁ…っ…ユウ、なんでこんなーーーっ?!」
僕が喋ろうとしたら、また口を塞がれた。僕は息をしたくて口を開けたい。
そしたら、今度は口の中にヌルっとしたものが入ってきた。
ヌルヌルとしたものが、ユウの舌だということに気づく。僕の口の中を優しく舐める。
いつの間にか僕の頬には、涙がつたっていた。
ランマ「ユ…ひゃめ、て……」
体に完全に力が入らなくなってしまった僕は、ユウに体を預けていた。ユウは僕が泣いていることに気づき、やっと口を離してくれた。
ユウの口元と、僕の口元を繋げている線が、中々切れない。
瞬間、僕は力が入らない中、精一杯力を込めてユウの頬をぶった。
神田「…つっ」
ランマ「なんでこんなことするの…」
キスとは、互いに想い合っている人とすること。
ランマ「馬鹿…っ!!」
僕は薄暗い書庫を飛び出した。ユウがなんでこんなことをしたのか、わからなかったんだ。
僕はユウが大好き、でもユウは僕のことどう思っているかもわからないのに、なんで、なんであんなことしたの…?
前を見ず、長い教団の廊下を走っていたら、誰かとぶつかった。僕はそのまま、その場に座り込んでしまった
?「あ、ごめんよーって、あれ?」
ぶつかったのはコムイさんだった。
コムイ「…ランマくん、なにかあった?」
コムイさんには、一番見られたくなかった。どうせ笑われると思っていた。
僕はコムイさんが心配していようと、何も言わず、立ち上がった。
ランマ「すみません、今、みんなでシンデレラごっこしてたんです…」
とっさについた嘘は、バレバレだった。だけど、コムイさんは深追いせず「そうかい」とだけ言い、頭をなでてくれた。
ーこれが、僕とユウが、初めてキスをした日の話ー
ラビ「俺はまた良い出汁にされたさ…」
もちろん、その後にラビはユウに抜刀されたらしい。
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作者名:欄ま | 作成日時:2016年8月24日 3時