忘れられたデキゴト(トキヤside) ページ40
彼女が倒れた次の日
私は朝早くに教室へ向かった
彼女は朝、早い時間に来ていることが多いから
教室の扉を静かに開けて中を確認する
トキヤ「まだ来ていませんか......」
自分で気付いてしまった以上、仕方ありませんが
こんなにも会いたくなるなど.....不思議ですね
すると、後ろから少し枯れた声が聞こえてきた
「あれ.....一ノ瀬さん....早いですね」
そう言って笑顔を見せた
トキヤ「今日は少し早くに目が覚めたもので」
彼女の笑顔がどこか疲れて見えて
苦しそうだった
「そうなんですか。あ、ここから見える朝日見たことありますか？」
優しく微笑む彼女は
私の手を引き、見てくださいと窓際まで連れてきた
トキヤ「あぁ.......綺麗ですね」
朝日が木々の隙間から顔を出して私達の目を覚まそうと、まばゆい光を放っている
「あんな光になりたかったなぁ.....」
彼女は悲しげな瞳を太陽に向けて、呟いた
トキヤ「体調.....大丈夫ですか？」
悲しげな表情が見ていられなくて、話題を変えた
「え？」
不思議そうに首をかしげる
トキヤ「昨日、倒れたじゃないですか」
「あ、あの.....記憶にないです......ごめんなさい。でも、体調は大丈夫です。」
彼女の表情からして、嘘は付いていないことは分かった
でも、何故彼女は昨日の出来事を覚えていないのか
トキヤ「そ、そうですか....」
彼女の顔はまだ不思議そうだ
「あ、そうだ。一ノ瀬さん明日の放課後空いてますか？」
少しの笑顔が私の心を締め付けた
トキヤ「明日は....少しなら時間が取れそうですが、何故です？」
仕事は朝早くからで授業は出れませんが
放課後は少しぐらいなら....
「明日、少し遠くの方なんですけど。小さなお祭りがあるんです.....一ノ瀬さん、どこか息が詰まっているように見えたので.....あ、すみません.....余計なお世話ですよね....」
彼女の表情がコロコロと変わって可愛らしい
トキヤ「そうですね、余計なお世話ですよ」
笑い混じりにそう答えると
彼女は目を見開いた
トキヤ「でも、気付かれたのなら仕方ありません。行きますよ」
ぱぁぁぁっと一気に表情が明るくなった
「良かった.....じゃあ、明日6時頃校門前で」
彼女はそれを伝えると自分の席に戻った
本当に、不思議な人だ.....
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クローバー - はじめまして！ この小説とても面白くてハマりました！更新頑張ってください！！（＞ ＜） (2013年6月12日 5時) (
レス) id: 153853a983 (このIDを非表示/違反報告)
サーヤ - とってもよかったです。これからもがんばってください。 (2013年5月30日 14時) (レス) id: 6a5b9688ee (このIDを非表示/違反報告)
*神谷征十郎*(プロフ) - おもしろいですが・・・オリジナルじゃ無いのでオリジナルフラグ外してください。 (2013年4月8日 18時) (レス) id: 308c185cf5 (このIDを非表示/違反報告)
翔愛(プロフ) - はじめまして!!この小説読んで、すっごくハマりました( ´ ▽ ` )ﾉ更新頑張ってください♪ (2013年2月25日 21時) (レス) id: ddac4d0915 (このIDを非表示/違反報告)
宍戸由香(プロフ) - この小説好き！頑張ってちょ☆ (2012年11月26日 7時) (携帯から) (レス) id: 74615987f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音にゃん | 作成日時：2012年5月7日 9時
