63.target ページ30
63.
「なぁんか、予想通りでした」
「何がだ？」
「いや、おそ松もマフィアのボスなわけですが女にはメロメロなんだろうなという考えが……」
はは、と苦笑いするカラ松を横目に私は横にあるグラスを手に取る。透明なものだし匂いもしない、それを踏まえて安全な水だと確認してから喉へ通す。
「それ、毒でも入ってたらどうすんの？」
「えっ、ごほっ…！！」
「それは入ってないみたいだけど、」
焦りすぎじゃない？とニヤニヤ笑う一松。だが、急に声をかけられてびっくりし、咳き込む私にハンカチを渡してくれたのは紳士だった。この憎たらしいようなニヤニヤした顔も一松らしいのだが、あきれるように笑うこの顔が私は案外好きだったりする。
「でも、そういう訳でもなさそうだぞ？」
「えぇ？」
ほら、とおそ松の方を指差すカラ松と共に私はおそ松の方へと目を向けた。がっちりと大きな胸を腕に押し付け、甘ったるい吐き気のするような声でおそ松へ寄り付く猫のような女。その時、その女に向けられる周りの目は、良いものでは無いと気がついた。
「あいつ、有名どころの社長を取っかえ引っ変えして遊びまくってる令嬢だからね。」
「後ろにいる今回のターゲットはその父ですか？」
「うん、まぁほとんど娘の言いなりだけどね」
どこでどう転んだらそうなるのかね、と後ろからトド松が話に入ってきた。先程まで、そこら辺にいた女の子と話していたのに、いつの間にか戻ってきていたようだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青柳(プロフ) - OnePineさん» 嬉しい言葉ありがとうございます、そんなこと言っていただけて本当に嬉しいです。とりあえずこの話を終わらせまして、そこからまた次の話に入るか検討中です。本当にありがとうございます！ (2018年5月12日 10時) (
レス) id: e6bd26296f (このIDを非表示/違反報告)
OnePine - コメント失礼します！この話をもっともっと読んでいたいです。ゆっくりでもいいので続けて欲しいです！よろしくお願いします。 (2018年5月11日 23時) (レス) id: cbe4ed7f38 (このIDを非表示/違反報告)
青柳(プロフ) - ミモさん» ゆっくりと更新していきますので気長にお待ちください〜！！ありがとうございます！ (2018年1月21日 23時) (レス) id: e6bd26296f (このIDを非表示/違反報告)
ミモ(プロフ) - ハピエン期待ですっ！更新ファイトです！ (2018年1月21日 19時) (携帯から) (レス) id: 0c3426b0a6 (このIDを非表示/違反報告)
青柳(プロフ) - 和奏*(WIIU)さん» ありがとうございます、最新も少しずつですが気長に待っていただけると嬉しいです！ (2017年8月24日 11時) (レス) id: e6bd26296f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうひ | 作成日時：2016年12月23日 22時
