42. 馬鹿正直に、 ページ43
好きな子がいるって?
ああいるよ。
それはAちゃんより可愛い子だって?
何言ってんだよ。
馬鹿じゃないの。
でも、そう思わせたのは誰だっけ?
その好きな子本人に、悪い勘違いさせちゃう程の冷たい態度を取ったのは?
そのくせ、誰かに取られそうになったら焦っちゃって
取らないで、なんて自分勝手な奴は?
なんだそのヘタレ最低男は。どこのどいつだ。
僕だよ
ああそうだ、僕だよ僕。
松野家末弟、松野トド松!!!
あだ名はトッティで、
可愛くて、オシャレで、イマドキで
兄さん達と違って、女の子慣れしてて
女の子の友達だって多い
脱DTに最も近い、DT
じゃ、
ねーんだよ。
そう思ってただけの、本当は誰よりも
クソヘタレ男ですよ。
『 ん…、
と、とど、ま、つ 』
くん、
僕の唇と、彼女の唇が離れれば
か細い声で名前を呼ばれる
『 い、いま、いま… 』
心底驚いている様子で、
まるで理解の追いついてない彼女
僕だって、わかんない
ただ、
もう、伝える手段がそれだった。
『 ……ばか、
トド松くんのが、ばか 』
また俯いた目の前の彼女が
静かにそう言う
そう、馬鹿は僕だよ
『 好きな子、いるんじゃないの
私より可愛い、女の子で 』
「 好きな子、いるよ
僕の出会った女の子の中で、1番可愛い子 」
馬鹿だからもう、
遠回りせず、
馬鹿正直に答えてやる
『 っ、だったら!
なんで私にっ
キスなんてするの!! 』
こんなこと、その好きな子にしてよ!!!
今まで、聞いたことの無いような彼女の大きな声
「 分からないなら、もっかいしてあげる 」
『 は、!? んっ 』
最後まで不器用で情けない僕。
ここまできたら、ちゃんと伝えなきゃ
軽く触れるくらいの唇を離して
彼女の目を見つめて
「 いい!? よく聞いて!!
僕の好きな子は、僕の出会った女の子の中で、1番可愛い子!
その子は、1度僕に振られたのに、それでも僕に優しくしてくれて」
『 …え 』
「 アイス奢っただけで嬉しそうにして、わざわざメールまで送ってくれる子で 」
『 え、あの 』
「 ガラスで怪我しそうになった時、僕にめちゃめちゃ心配させた子で 」
『 ちょ、』
僕が、唯一素直に接する事の出来なかった女の子。
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答えよう。
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しゃび(プロフ) - Ｒｎｙさん» コメントありがとうございます。トッティいいですよね…！あざといけどそれだけじゃない色んなものを秘めてるから、面白いし可愛いし素敵なキャラですよね。そんなトッティの魅力を少しでもこの小説でも表現出来ていたらいいなと思っております！ (2019年9月26日 12時) (
レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Ｒｎｙ(プロフ) - やっぱりトッティ推しは止められませんね…!!何かアニメだとあざといトッティだけど、こう言う所でツンデレになるトッティ凄く好きです！！ (2019年9月26日 7時) (レス) id: 535205595b (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - しーPーさん» コメントありがとうございます。一番と言っていただき嬉しい限りです。更新ペースは遅かったですが、私も書いていて楽しかったので、読んでくださる側の方も楽しんで頂けていたら幸いです。読んでいただきありがとうございました。 (2018年10月29日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
しーPー - 今まで見てきた作品で一番面白かったぁぁぁぁぁ！！！！！ (2018年10月29日 20時) (レス) id: 616c24bce5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃび | 作成日時：2018年8月27日 21時
