さがしもの。-環side- ページ4
『うわ、やっぱ・・・。寝すぎちゃったわ・・』
始業式から幾日か経った。今日はバイトもないので真美と遊ぼうとしたら、生憎真美は用事があると先に帰ってしまった。チクショウ。
なので私は図書室で勉強をしていたはずだったのだが・・。寝てしまったみたいだ。
『外も若干暗いし・・。こりゃ帰った方がいいな』
荷物をまとめ、図書室を出た。
『・・・・ん?』
廊下を歩いていると、向こうのほうで誰かが床に這いつくばっている。
『・・良く見たらアレ石田じゃん・・。』
同じクラスの生徒である石田三成が床に手をつき、何かをしていた。
関わらないようにしよう。
そう思い、そっと横を通り過ぎようとした時。
「・・ない・・っ・・ない・・っ・・!!!」
『!!』
必死に何かを探している様子だったので環は足を止め、石田へ声をかけた。
『・・どうかしたの?』
「!!」
バッとこちらを向く。少しビビッてしまった。
『何か探してんの?』
「貴様には関係ない。去れ。」
『いや、そんな事言われてもさ。一人で探すより二人で探す方が効率がいいじゃん。』
「黙れ。さっさと帰れ。」
『そんな言う必要なくない?』
そう言いながら、環は床に足をついた。
「ッ!さっさと帰r『何探してんの?』
「貴様には関係ないと言っているだろう!!消えろッッ!!!」
『はいはい消えるのは探してんのが見つかってからね』
石田の暴言を聞き流し、探しものを探す。
「・・・何故、私に構う・・。」
『そりゃね、困ってる人を見捨てる馬鹿なんちゃ居ませんから。』
「・・・・・・。」
突然黙りだす石田。・・えっちょっ何かした?
『とりあえず、床に落ちてるものを探すk「鍵だ。」・・へ?』
「自宅の鍵を、探している。・・・藤色の鈴がついているはず、だ。」
『・・・そっか。教えてくれてありがと。・・じゃ、あっちのほう見てくるから。』
そう言って向こうの廊下へと行く私の背中を、
石田はじっと見つめていた。
-続け-
小さくて、大きな出会い。-環side-→←クラス替え?・・そんなものは存在しない。
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニマ(プロフ) - おもしろいのに…最新頑張ってください!! (2016年8月13日 22時) (レス) id: 3174b68823 (このIDを非表示/違反報告)
noizu - 続きが気になります更新頑張って下さい (2015年5月2日 19時) (レス) id: 522ea41974 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:塩蕎麦。 | 作成日時:2014年11月12日 23時