百八拾一、江戸一番の財力 ページ31
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晶「朋のことを知らないのも無理ありませんわ。実は私、バツイチなんですの」
近「そ…そうでしたか…」
兄上も私もいなくなって一人になった母上は、途方に暮れている時に同じくバツイチの日西家の跡取りと出会い、連れ子の朋が来たということらしい
「…今は何処に住んでるの…ですか」
離婚したってことは、もうあの寺子屋の隣には住んでいないのだろう
晶「そうねぇ…ターミナルの隣のビルって言ったら分かるかしら」
確かあそこは超高層ビルだったような…
しかも一等地
「…何階に…?」
晶「何階って…一棟丸々よ?」
近土「「「一棟丸々…」」」
晶「ついでに隣に今新しい棟を建てているのよ」
近土「「「新しい棟…」」」
嘘だ
こっちこそ嘘でしょう
新しい妹に新しい父、そして新しい実家がそんなことになるだなんて
呆気に取られていると、「あのぉ…」と近藤さんが控えめに手を挙げた
近「日西ってもしや…日西財閥のご夫人で…?」
晶「周りの方からはそう呼んで頂いてますわ」
………まじかよ
思わずそう口にしてしまいそうになった
日西財閥といえば、リゾート施設から商業施設、貿易商、ホテル経営、アミューズメント施設など幅広く展開している大企業の経営者
つまるところ、大金持ちである
確かに、二人をよく見てみれば、以前では考えられないような高そうな着物を着ている
前は決して裕福な家でなかったから、あまりの変わりように驚きを隠せない
晶「突然で驚いたのだろうけど、今日は貴女の職場見学をしつつ、引き戻しに来たの」
「…どういうこと、ですか」
晶「単刀直入に言うわ。
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時