百五拾三、先輩の意見 ページ3
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布団から這い出て正座をする
「…もし、仮にね?何らかの事故でそこそこ親しい知り合いに失礼なことをしてしまったとして、向こうは気にするなって言ってくれてるけどこっちはそんなことが起こったことすら覚えてなくて、物凄く申し訳無く思ってるとします」
近「…ほぅ」
「…どうすればいいですか?」
近「………え?!どうすれば?!」
我ながらざっくりとした質問だと思う
複雑な状況設定ぶっ込んでおいて“ここからどうすべきか”だなんて
うーん、と腕を組みながら近藤さんも私の前に胡座をかく
近「謝りはしたのか?」
「…一応」
近「じゃあ相手も気にするなって言ってることだし、忘れてもいいんじゃねえか?」
「…忘、れる?」
近「ああ。ずっと申し訳なく思ってるのも苦しいだろ?なら一旦忘れるのが一番だ」
「はぁ…」
忘れる、か
うまく飲み込めなかったけど、とりあえず礼だけ言って帰ってもらった
そしてまた布団へ
忘れる、つまり自分の中では無かったことにするのか
…なんか、モヤモヤする
「無かったことには……………したくないな……………………」
無意識に呟いた言葉にはっとする
…私、覚えてはないけど忘れたくもないのかな
何で?相手が土方さんだから?それともファーストキスだから?
恐らく両者
…この気持ちをなんと呼ぶのか
今の私はまだ知らない
百五拾四、“答え”はその辺に落ちている→←百五拾二、ファーストキスはレモンの味?
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時