百五拾二、ファーストキスはレモンの味? ページ2
Aside
やっとのことで部屋に戻った私は、机には向かわずに押し入れから布団を引っ張り出した
そして、それにくるまった
「……………土方さん、と………キ、ス」
そっと唇に指をなぞらせてみるけど、その時の感覚も何も覚えてないし、第一土方さんの口からそれを聞くまで知らなかった
キスってあれでしょう?異性として好きな人とする、唇と唇を合わせる…アレ
待って、頭が回らない
これもお酒のせいなのか
要するに私は今、混乱してる
だって
「………ふぁーすと、きす、だ」
ファーストキスは特別なものらしい
そんな特別なものの記憶が無くて良いのだろうか
………いやいや、そこが問題なんかじゃない
「……………………申し訳ない」
こんな、好きでもない人間とキスなんて、嫌だっただろうに
なんか、合わせる顔がない
「うぅ……………」
近「A〜、この間頼んどいた仕事だが……………どうした?」
布団にくるまったまま部屋をゴロゴロしていると、近藤さんが来ていた
そっと顔だけ出すと、怪訝そうに「何かあったのか?」と伺ってくる
「……………何でも。それで、この間のが何ですか?」
近「明日急に必要になったんだが、間に合うか?」
「…間に合わせます。夜までに仕上げといたらいいですか?」
近「ああ。ごめんなぁ、急に」
じゃあ邪魔しないように退散するよ、と去っていく後ろ姿を引き止める
「………時に近藤さん」
近「ん?どうした?」
「人生の先輩として聞きたいことがあるんだけれど」
何故このゴリ…局長に聞こうと思ったのかは分からないけれど、解決してくれるなら多分誰でも良かったのだろう
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時